2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

先生に全てお任せします

医者みたいに生ものを扱う業界では、同じ事をすれば同じ結果が返ってくるとは限らない。 合併症は避けられない。結果責任を求められると、すごくつらい。人間相手の仕事には、絶対はない。特にそれが、生きる死ぬにかかわってくることならばなおさら。 全力…

広域抗生物質を使えば、耐性菌が増えるかもしれない。

医者がこうした「農薬」的な手段に手を出すと、世界のみんなが迷惑する。 だから、「正しい」治療を推進する先生方は滅多にCTを撮らないし、抗生物質はなるべく 「効きの悪い」ものを選択する。正しい治療を推進する先生方、自分の身内にも同じ事をするのだ…

CTを撮ると、医療資源の無駄遣いになる。

新しい契約は、「1年後の野菜」に対してお金を前払いする。3本のニンジンの代金で、1年後に5本もらえるかしれないし、最悪1本も出来ないかもしれない。そのリスクは消費者もち。

野菜の生産者のほうは、不確定要素を減らすために農薬を投入したりしなくても、不作なら不作なりに、豊作なら豊作なりにその1年分の努力に対する報酬がもらえる。天候や虫害といった不確定要素のリスクは、消費者が分担してくれる。農家は、ただただ美味しい…

今までは、出来上がった野菜に対して報酬を支払った。不作のリスクは農家もち。

魂消える演劇というもの

演劇を見るのもやるのも恥ずかしかったのは小学生の頃。作り話を楽しまず、斜に構えるのはかっこいいことだった。空気の読めない子供はせっかくのライブ演劇(昔は3ヶ月に1回ぐらい、体育館に劇団が来てくれた)を楽しまず、奇声をあげたり歩き回ったりして、…

ミュージカル「キャッツ」の後半、見事な踊りを披露した手品師猫ミストフェリーズは、自分に当たったスポットライトをだんだんと小さくしていく。舞台全体を照らしていたスポットライトはただ一匹の猫を照らすだけになり、さらにミストフェリーズの顔だけが暗闇に浮かぶようになり…。最後は手品師猫が「**フッ**」と一息すると、舞台は真っ暗になり、次の瞬間妖精猫シラバブの「メモリーズ」独唱が始まる。舞台中で踊っていたほかの猫は、暗闇の中でいつのまにかシラバブを囲むように座っている。このときの舞台の変化は、本当にミストフェリ

視線の誘導は、強力な演出技術だ。実世界での人間の視野というのは、非常に広い。とくに対象が動くものなら、背後から近づきでもしない限りは、たいていのものは見逃さない。演劇では、演出家は観客の視線を巧妙に誘導する。誘導された視線をホームポジショ…

「オペラ座の怪人」の冒頭、オークションの666番、オペラ座のシャンデリアが出品されるところから舞台が始まる。出品されたシャンデリアが突如点滅をはじめ、不気味な不協和音とともに左右にゆれながら天上へと上っていくとき、舞台のほうではオークションが片付けられ、19世紀末のオペラ座の舞台へと変わっている。天井に視線が釘付けになった観客が舞台へと視線を戻すと、すでに全く違った世界がそこにある。

中国にいってきた

##夏休み 動機は単純。パンダを見に行こう。準備なんか何も考えていなかった。先の読めない仕事。遠い先の予定をいれると、 予定直前になったとき、締め切り効果で判断ミスの可能性が増える。幸い、現地のガイドさんには**つて**があった。「いつでも大丈夫で…

都市部と農村部との収入の乖離は大きな問題になっている。所得の格差だけでなく、農村で働く人が馬鹿らしくなってしまい、どんどん都市部に流入している。農作物の生産高がだんだん減っている。農村部には、老人と子供しか残らず、若者は都市に流入する。その割には、治安は悪くない。夜中でも、女性は一人で歩ける。

一部「**犯罪?**」と思うところもあったが、黙ってた。小泉政権が大勝したことは中国でも話題になっていた。小泉支持だと答えたら、ガイドさんの笑顔が翳った。都市に戻って観光。夜は劇場へ。演劇は、中国では非常に人気がある。かなり前から予約を入れないと…

仕事柄、友達同士(ベンチャー企業の経営仲間らしい)で世界中を旅行するが、今ブームなのは秘境。チベットの奥地とか、シルクロードをラクダで旅するとか。どこに行っても、中国の共通語は通じる。

コネクションのある人は、株価をある程度操作できる。だから、利益を分配したいときには、株を利用して特定の人にお金を移動することができる。コネクションのない人は、もちろん参加できない。

株式投資は盛ん。それでも、国外の人が中国株でもうけるのは無理。中国人は、株式で利益を出そうと考えたら、まずは政府要人、投資会社の人を交えた「食事会」を開く。その席で、どんな株を買うのか、目標とする利益はどのくらいを目指すのかを打ち合わせる。知っている人は、確実にもうけが出る。一方、知らない人は絶対に損をする。

テレビが普及して、中国語は共通語ひとつにほぼ統一された。テレビ番組は字幕といっしょに放映されるので、今では地方のお年よりでも共通語をしゃべる。訒小平が公式の場でも四川の言葉でしゃべっていた影響もあり、共通語には四川の言葉の発音がかなり入っている。

天安門事件の評価はまだ定まっていないけれど、あれ以後中国の開放は進み、中国は毎年10%近い成長率(評価の基準は分からない)維持している。SARS騒動や、最近の抗日デモといった事件は、こうした成長率には心配したほどには影響しなかった。

訒小平という人物は、天安門事件で変な形で有名になってしまったけれど、人生トータルで評価すると、成功した政治家として肯定的に評価されている。

文化大革命については、現在では「失敗だった」と公言しても大丈夫らしい。天安門事件についての話題は、まだあまり語られる雰囲気になっていない。

消毒された世界

##子供の頃のお祭りは面白かった 子供の頃の夏祭りは、特別な空間だった。熱心に踊る人。色とりどりのテキ屋の屋台。酔っ払った大人。 暗闇のなかに照らし出される、盆踊りのやぐら。暗い夜は慣れていた。当時の小学生は、塾通いは当たり前。電車に乗って、…

カオスの縁を目指したフォースの意思

##ジェダイの騎士はなぜ弱いのか ジェダイは弱い。どうしようもなく弱い。正義が勝てる場面は何回もあった。さっさと議長を殺害できれば。クローン軍の契約を打ち切って、もっと別の方法を探れれば。ヨーダのやっていたことは、水戸黄門と同じだ。無敵に近い…

皇帝パルパティーンは生命の側に立ち、フォースの意思と対決する道を選んだ

世界を作っている力というものは、スターウォーズ世界ではフォースそのものだ。皇帝陛下といえどもその世界の住人。秩序だった世界の行く末がどうなってしまうのか、ヨーダ以上によく分かっていたに違いない。スターウォーズのもう1つのテーマというものは、…

ヨーダはフォースの手先となり、正義を騙って世界を滅ぼす手先となった。

秩序が支配する、安定した世界

全くの「無」、カオスであった世界に秩序が生まれ、フォースが生まれた。それが意思をもてるほど巨大なものに成長したとき、その目に見えた世界は「カオスの縁」だった。世界が徐々に秩序への道を歩み始めたとき、フォースの意思はそれを歓迎したのだろうか?フ…

破壊と創造とを繰り返す、カオスの縁