2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ネットワークコミュニティは距離の問題を超越したけれど、参加するのに理由がいるから、

その理由が無くなればコミュニティを維持する理由がなくなってしまうWEB 2.0 という言葉がささやかれるようになって久しいけれど、 誰もが自由に参加できて、毎日のように変化するのが前提の成長するコミュニティというこの 概念は、「失われた故郷」問題に対…

地域コミュニティは永遠に存在し続けるけれど、若い世代の移動能力の変化に対応していくことができなかった

人が最後に帰る場所

##日常が失われる恐怖 その人にとっての故郷というのは、たぶん介護士さんの顔と声だった。老人病棟の患者さんは、毎日叫ぶ。ひたすら怖がって、 何やっても叫ぶ。その人は、前の施設ではおとなしかったらしい。 会話は全くできないけれど。誤嚥性肺炎を発症…

病棟業務の回しかた

できるだけ楽をしたいので、ほとんどメモを取らずに病棟を回してる。そんな**手抜き**のやりかたの一例。###病棟業務の問題点##病棟の基本的な業務の流れ 1. 朝病院に来たらナースルームで情報収集 2. 患者さんの回診 3. ナースルームに戻ってオーダー出し 4…

点滴が増えていれば、たぶん当直時間帯に何かおきている

こんな程度のことが分かるだけでも、朝の会話の「**ネタ**」は十分。 本当に「生きる、死ぬ」にかかわる情報は、 医者が黙っていても病棟ナースが突っ込んでくれるから、大丈夫。部長級の医師は、離れたところから診察をするのが上手だ。10mぐらい離れたところか…

水枕が患者さんの頭に入っていれば、その人は熱を出している

もう一つはもっと細かいこと。食事を柔らかくしてほしいとか、下剤や眠剤がほしいとか、生き死にに関係ないもの。

病棟をトラブルなく回すために大切で、メモを取って覚えておかないといけないのは、後者の情報。 病気に関する重大なことというのは、メモを取らなくても大丈夫。##頭の中にフォルダを作る 病棟で患者さんをフォローするときには、患者さんの顔と、 その病名…

一つは病気自体の情報。ちゃんと治っているのか。熱や痛みはないのか。心機能の回復はどうか。そんなもの。

折衷案として、みんなメモ帳を持ち歩いているけど、面倒だしミスが多い

3歩歩けば全部忘れる。ナースルームを出て、だいたい20人ぐらいの患者さんを回診して、再びナースルームへ。歩けば忘れる。忘れるからミスをする。いちいちナースルームへ戻ってカルテを書くか、カルテを全部持ち歩けば、忘却によるミスは減る。ところが、そ…

電子カルテは解決策になりうるけれど、入力が大変で、まだ実用には遠い

カルテごと持っていくのは重すぎるし、その間は他の業務が止まる

「みんな」と「あなた」の使い分け

戦いというのは、結局のところ戦力の大きな方が勝つのだけれど、 どれだけ大きな戦力を用意すれば勝てるのか、という問題には、 「ランチェスターの戦争法則」という解答案がある。

人間性においては、生産者であるわれわれ農民の方が軍事に優っている自覚を堅持し、破壊者である軍人を教え導く心構えが大切であること。

愛情をもって道理をつくし、幼な子を教え導いてゆく態度で話し合うこと。

うそ、いつわりのことを言わないこと。

決して短気をおこしたり、相手の悪口は言わないこと。

耳よりも上に手を挙げないこと。

アメリカ軍と話しをするときは、なるべく大勢の中で何も手に持たないで座って話すこと。

その上で、「自分の実力であればどうだったのか」のシミュレーションを、個々の医師が表明する

マスコミの飛び道具が標的にするのは「医師一般」という概念。 医療者側がやらなきゃいけないのは、その概念の解体だと思う。医師の案件を報道した記者には、なんとしてでも「その人個人の見解」というものを表明してもらう。 「あなたならこうした場合、どうしま…

どんな案件であっても、その分野の「**神**」級の医者がそこにいれば、その事態は乗り切れた可能性があったことは認める

「医学的に見て正しかったのかどうか」を強調するのは止める

「あなたの個人的な見解が聞きたいんです」

何とかして相手個人からの言質を取るように交渉を進めると、けっこううまくいく。##マスコミと医師との戦いかた 医者がマスコミから叩かれるようになって久しいけれど、 たいていの案件では、やはり医学的にみてどうにも理不尽な叩かれかた。医師側は医学的…

「みんなはいいですから、あなたならこの人のケースはどう考えますか?」

自分達の立場が弱いときは、なんとかして接近戦に持ち込んで、「一人が一人を倒す」戦いで、相手の戦意喪失を狙う

これは本物の戦争での話だけれど、いろいろな組織、 あるいは個人との交渉ごとは、けっこうこの法則が通用する。##相手を一般化するやりかた たとえば、退院の交渉。一応、立場の強いのは医者側だから、可能なかぎり距離をとったほうが、交渉が有利に進む。…

自分達の立場が強くて、「飛び道具」が使えるときには、相手との距離をおいた戦いかたをする

味方側に航空機や大砲といった「飛び道具」がある場合は、戦力はお互いの数の二乗に比例する

敵味方とも槍や刀しか持っていないときは、戦いは接近戦となり、「一人が一人を倒す」戦いになる。味方側に10倍もの兵士がいても、10人が一人の敵に殺到できるわけではないから、 敵の兵士の数と同じだけ、味方の犠牲者が出てしまう。犠牲になる兵士の数は変わ…

剣のような原始的な武器を用いた接近戦では、戦力は兵士の数に比例する。

参加者が、それぞれどの集団に所属するのかをはっきり意思表示すること

どの業界にも、こうした対立の構図というものはつきもので、誰がどの流派に属しているのかもまた 明示的に示される。何かを得ようとする人は、どのグループに参加するのかを 選択して、自らも戦いに参加する。みんなが戦いの一員となって考えるから、責任は…

対立する2つ以上の集団が存在すること

「暴力」と「法律」

情報とか、正義とか、生きていくのに必要な他の要素については、必ず何らかの代替案がある。NHKが嫌いなら、テレビを捨ててマイクロソフトやgoole を応援すればいいし、 警察が嫌いなら、暴力団に私財を投じればいい。残念ながら医療はそうはいかない。病気…