2006-05-12から1日間の記事一覧

空気の取り扱い説明書

##要約 空気は操作できる。空気を読める人とそうでない人、空気を操作できる人とそうでない人との差というのは、 「空気が扱える」ことに自覚的であるかどうかが大部分だと思う。基本操作は以下の4つ。

一人しか入れない、狭くて深い穴を掘るような作業は、

多人数でやろうとすれば、どんどん効率が落ちる一人では手におえないような大きな仕事があるとき、それを複数人数でやろうとすれば、 人数に比例した効率の低下を覚悟しなくてはならない。医師の集約化が叫ばれている。>医者は足りないし、医療の質へのニー…

一人でやれば10ヶ月かかるお産は、2人がかりでやったところで5ヶ月にはならない

手の遅い上司や同僚がいないときに「今日はなんとなく、気分がいいねー」とリーダーが上機嫌なら、

「今日は議論しないでさっさと仕事を終えましょう」というのがお約束「お約束」の通じる相手は、最低でも全体の2割以上で、半分ぐらいまで。 みんなが知っている「お約束」は、ただのお願いと同じ。「引く」効果は期待できない。「引く」プレゼンテーションというのは…

「…私の弟、諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだ!なぜだッ?!」とギレンが問えば、

当然返答は「**坊やだからさ**」がお約束

「引く」やりかたは使える状況が限られ、効果も一定しないけれど、うまく行くと全員の賛意を得られる

空気は押せる。押すことで風を起こし、人を動かす。「○○してください」とか、「こうしましょう」といった伝統的な問題提起のやりかたは、 誰でもできるし、どんな状況でも通用する。そのかわり、押す対象はあくまでも「空気」だ。緩んでいては、いくら押してもしょ…

「押す」やりかたは簡単で万能だけれど、全員の賛成を得るのは難しく、必ず反作用がある

服を着るとか眼鏡を外すといった、芝居がかった動作も空気を変える

人によっては、2段階どころかもっと細かく変える。大事なのは、それが分かりやすくて、 また誤解を生まないこと。そして、「あざとさ」がなるべく少ない方法を選ぶこと。 だから、言葉の変更だけでは、ちょっと弱い。実世界での会話というのは、言語それ自体だ…

表情やしぐさを変えて、言葉の調子を変えない人もいる

普段はおしゃべりで、緊張が必要なときには寡黙になる

普段丁寧語で、締めるときは乱暴な言葉

空気が緩んでいるときに大事なのは「**人気**」であって、「**読めるかどうか**」は関係ない。

「人気」は訓練できないので、緩んだ空気で居心地よく過ごすのは難しい。##締まった空気の「筋」と「弾力」 空気は様々な状況、あるいはリーダーの思惑で締まったり、締められたりする。締まった空気には、「**筋**」と「**弾力**」が生じる。普通の状況では、誰もが自…

リーダーが何かの問題を「引いて」きた時に、その「お約束」の答えを知っているか、あるいは

知ろうとして回りを見渡す人は「空気が読める」。そうでない人は「空気が読めない」。 お約束を知っている人が、その場の1割以下ならばリーダーが悪い。2割以上いたときは、知らない奴が悪い。

「締まった空気」のときに、チームが抱えている問題以外の話題をしゃべる奴は嫌われる。

問題に関する議論自体は全くかまわないし、リーダーに反対しても大丈夫。 関係のない馬鹿話は、たとえみんなが笑っても「空気が読めてない奴」 とみなされる。

「引く」やりかたは、チームメンバーの何割かが知っている「お約束」に訴える。

知らない人は仲間になろうとして、 リーダーの意思に無批判に従うようになる。ギャンブル的な要素が強い。「空気を読む」必要があるのは、以下ようなケース。

「押す」やりかたは普通に要望を伝える。誰でも伝わる代わりに反発も来る。

その反発力を利用することもできる。

引く

空気の締め具合、緩め具合を調節するのは以下の3つ。1. チームが直面した問題の重要さ 2. チームメンバー同士の物理的な距離 3. リーダーの言葉遣いや、身振り手ぶり「押す」「引く」というのは、プレゼンテーションのやりかた。

押す

緩める

締める