2005-06-24から1日間の記事一覧

事故の確率が減れば減るほど、1回の事故における医療者側のダメージは増していく*。医学の進歩の結果、いくつかの治療の安全度は向上し、成功率は高まったが、一方で医師は「常に成功すること」を求められるようになった。安全で、確立された治療であるほど、医者にとっては危険で、できればやりたくない治療になる。特にそれが、失敗すると致命的な合併症が生じるような手技であれば。

どんな治療であっても、それが世の中に出現した当初は危険なもので、また全ての人に適用できる治療にはなりえない。治療の対象となる患者さんは、「生きるか死ぬか」といった人ばかり。新しい治療手段は成功率も低い。最初のうちは、成功率の高そうな患者さ…

報われない医療過誤防止の努力

人間という生き物はばらつきが大きくて、同じことをやっても、トラブル無く上手く行く人と、どんなベテランがやっても上手くいかない人とは確実に存在する。##安全を求める努力は自壊する治療に関するトラブルというものは避けようがない。それを減らすこと…