折衷案として、みんなメモ帳を持ち歩いているけど、面倒だしミスが多い

3歩歩けば全部忘れる。

ナースルームを出て、だいたい20人ぐらいの患者さんを回診して、再びナースルームへ。

歩けば忘れる。忘れるからミスをする。

いちいちナースルームへ戻ってカルテを書くか、カルテを全部持ち歩けば、忘却によるミスは減る。

ところが、それをやると時間がかかりすぎて、仕事が終わらない。
病気は待ってくれないから、それはとても困る。

情報の安全性と可搬性とは、常にトレードオフの関係にある。

安全性を最大に振りすぎれば、たぶん病気は治らない。

可般性を最大にするというのは、要するにカルテを書くこと自体を放棄することだけれど、
これは上手くいっているうちはとても上手くいく。そのかわり、上手くいかなくなると、
何が悪いんだか全く分からなくなる。

###基本的な頭の使いかた

##病気の情報の主流と傍流
患者さんについて把握しておかないといけない情報というのは、大きく2種類ある。