Sat, Jan 08
- 16:27 最高を教えることは簡単だけれど、無難を教えられる人というのはすごく少ないような気がする。最高なら、ベストケースを一つ持ってくればそれで済むけれど、無難というものは群れの中心だから、群れ全体を知った人でないとそもそも無難の場所が分からない
- 16:28 最高の周辺、群れの最先端は、誰もがそこを目指すだろうし、その場所を消費することは、基本的にとても楽しい。一方で、無難の周辺というものは、密度はとても濃いわりに、それはしょせんは無難であって、最高に比べれば劣っているし、何よりつまらない
- 16:29 「コミックマーケットで最高の作品は?」という質問に、自分なりの正解を出せる人はたくさんいる。たぶん。で、「コミックマーケットでもっとも平均的な作品を教えて下さい」という質問だと、下手すると準備会の人たちだって答えられない
- 16:31 「その群れの無難を教えられること」というのが、逆にいうと、コンサルタントという職業に求められているものなんだと思う。それはつまらないし面倒だからこそ、お金を払って代行してもらうに足る。
- 16:31 「最高のやりかたを教えるコンサルタント」というのは、修辞矛盾的というか、対価をもらってそれをやる人は、勉強していないか、そもそもがコンサルタントという職業ではない、別の何かなんだと思う
- 16:33 群れの中心を教えてくれる人、平均的な動きかたを教えてくれる人がじゃあいたとして、今度はそれを、どうやって役に立てればいいのか、トップを走っている人がこういう知識を手に入れると、恐らくはもっと業務が回るけれど、群れに沈んだ人が平均を知ったところで、下手するともっと沈む
- 16:36 学校の先生というのは、言ってみればコンサルタント(俺定義)的な仕事なんだと思う。正しいやりかたを教えているわけではなくて、世の中の人が、おおむね正しくあってほしい、という願望を教える。あれは要するに財布の重心だから、そこ狙って仕掛ければ、ご飯食べられる
- 16:37 飛んでいる鳥の群れがいたとして、個々の鳥の体格は異なっているだろうから、飛び方は微妙に違う。で、「平均的な飛び方」というものを強引に作ったとして、ひな鳥にそれを教えると、下手すると飛べない。
- 16:38 飛び方というものも、たぶん自分の身体を通じて、環境から発見しないと、自分の身に付かない。型というのはあくまでも参考であって、厳密にそれをまねる態度は、何か間違っている気がする。ましてやその厳密さに点数を付けて、それを誉めるのはもっと違う
- 16:40 平均は、まあ頑張ればどうにかして調べたり、作り出すことはできる。で、平均に近いけれど何かが決定的に違う、その人なりのやりかたというものは、自分で見つけないといけない。見つけられる人と、見つからない人がいて、発見の手伝いをすることができれば、そこに商売の種がある
- 16:41 「見つけかた」の手助けというものは、知識や考えかたの提供ではなくて、むしろ環境を提供することで成し遂げられるような気がする。講義をいくら聴いたところで、成功する人はもっと成功するかもだけれど、成功できない人が成功できるようになるケースはたぶん少ない
- 16:43 自動車教習所は、車の動かしかたを教える場所だけれど、フィンランドのラリードライバーなんかは、雪道の無免許運転で運転を覚えた、なんてエピソードをよく語る。滑りやすいけれど致命的な事故にならないような環境で、自分のやりかたを発見するから上手になるイメージ
- 16:44 成功した人の平均的な考えかたや振るまいかたを、厳密になぞるような教えかたをするのと、安心して失敗できる環境を提供して、「好きなだけ失敗して、やり直してみて下さい」なんて、一定期間放置するのと、歩留まりはどっちのほうがいいんだろう?
- 16:48 お手つき即死の現代社会にあって、失敗できる場所というのは、お金を支払ってでも手に入れる価値があるような気がする。ところが下手すると、そういう場所こそ、真っ先に規制が入りそうな昨今
- 16:50 環境をシミュレートして生成できる人というのが、一番いい教師なんだと思う。教科書を朗読して、暗記を強制して、それに外れた考えかたに対して「違う」と断じることならば、誰にだってできる
- 16:52 教科書的な考えかたを教えるに当たって、じゃあ「こういう場合はどうすればいいのですか?」みたいな無数の質問に、教科書の文脈に沿った反応を即座に返せる人は、教科書を教えるために、教科書に書いていない、あらゆることを、教科書を通じて理解していないといけない。これは難しい
- 16:53 異なった意見をぶつけてきた人に、「えらい人はそう言っていない。はい、論破」と返しても、論破にならない。相手の文脈で結果を演繹して見せて、「その考えかただと、こういう結果になるけれど、それはどうなの?」と返さないと、説得のきっかけは生まれない
- 16:54 説得の、それは基本的なテクニックとしてどの本にも書かれていることではあるけれど、じゃあそれを本当に実践できている人は、たぶんとても少ない。陰謀論みたいなものそれ自体が、そうした外部からの演繹に鍛えられて、耐性を獲得しているのだろうし
- 16:56 @hanausagi1729 今の政府の中の人たちは、自己定義として「失敗したことがある」人は、下手すると誰1人としていないのでしょうね。。 [in reply to hanausagi1729]
- 16:58 @blindwalk 「自動車の運転は、教習所でなく山で学べ」が、昔の合い言葉だったのです。。今はもう、どのカーブも洗濯板みたいになったから、無理ですね。。 [in reply to blindwalk]
- 17:07 @blindwalk 自動車教習所なんかも、最初の数日間は、ゴーカート乗り放題、そのあともう少し大きい車で、水か油まいたコースを好きに乗って、それから本番にすると、上達早そうですよね。。 [in reply to blindwalk]
- 17:08 @zaw いろんな場所で、革命直後のカンボジアそっくりの空気になった錯覚は感じますよね。。で、そうなると真っ先に血祭りに上げられるのは、医療従事者や教職という。 [in reply to zaw]
- 17:13 失敗したことがない、まわりから見ると存在自体が大失敗なのに、本人がそれを認めない、そんな人がトップに立つケースというのがまれにあって、組織ひっくり返る。すごい勢いでいろんな場所が腐っていくのに、誰もそれを止められない
- 17:17 面接の時に、「あなたは今までどんな失敗をしましたか?」という項目はあるものなんだろうか?成功よりも、むしろそっちのほうが、その人の人となりを見る上では役に立ちそうなものだけれど。
- 17:19 @zaw 文化大革命の時には、一番「一生懸命」だった人たちが、赤い本掲げた若者に「分かってもらおう」と努力した結果として、家の3階から土下座したまま突き落とされたりしてるんですよね。。前に記録映画みたいなのを見たことがあって、ぞっとしたのです。。 [in reply to zaw]
- 17:20 でも毛沢東という人は、むしろ失敗経験の塊みたいな人であって、あれは何というか、超人過ぎて人の命なんて心の底からどうでもいいと思っていたから、あれだけの混乱を引き起こしたんじゃないかという気が今でもする。伝記でしか知らないけれど
- 17:27 @223hokuriku それはなんとなく、追い詰められて悲劇的な結末になるんじゃないかと。。「あなたは頑張ればできるはず!もっと頑張って!」って、毎日言い続けるようなものでしょうし [in reply to 223hokuriku]
- 17:52 @waxed_moon 質問が分かっていれば、対策はできますもんね。。 [in reply to waxed_moon]
- 21:39 なれる!SE3 失敗しない?提案活動 はいいお話だった。
- 22:28 「暗黒のシステムインテグレーション」と、「システム管理者の眠れない夜」は、自分の根っこになってる本。交渉ごとの面白さと、考えかたについて
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