Wed, May 02

  • 01:07  「重箱には隅がある」という当たり前のことが、診断という行為を難しいものにしている。真ん中をどれだけ完璧に仕上げて見せたところで、角を失えばひっくり返る
  • 01:09  オセロだったら真っ先に角を取りに行くのに、診断でそれをやると、「馬の居場所でシマウマの音を聞きやがった」なんて話しになる。確率のお話をすればそれが正しいのだけれど、火消しを試みるときには、そもそも角がどこにあるのかを知っていないといけない
  • 01:20  オセロならともかく、角ってけっこう見つけにくい。案外見落としやすくて、少なくとも「真ん中」ではあり得ない、その割に、そこから致死的な失敗に結びつくルートをたくさん持った場所
  • 01:22  「真ん中」からは角が見えない。ある専門領域を深めた結果として、見落としてはいけない何かが見えてくる、というルートは期待値が低い。見えにくい角を探そうと思ったら、やっぱり「全部見てから考える」のが常道に思える。難しいにせよ
  • 01:27  けっこうこう、「この薬が使えないと治療薬の3割が意味を失う」とか、「この疾患を除外診断できないと、致死経過の半数近くが予見できないことになる」とか、ありそうと言うか、そういうのあるんだけれど
  • 03:00  @kumabcdefg できればこう、特異度は低くても、感度の高い検査を複数組み合わせて、「角」の除外診断が出来たらいいなと  [in reply to kumabcdefg]
  • 03:51  梅棹忠夫の、分類するな配列せよ、という考えかたに共感する。大事なのは全ての情報に導線を作ることであって、きれいに並べることは二の次なんだと
  • 03:53  きれいと正義と道徳はよく似ていて、価値に対してフラットな立ち位置を取っている限り、そもそも出てこない。
  • 03:55  情報は多いほうが常に正しく、紙面は常に限られる。出来ることが限られる中で、情報を捨てて達成できる何かに、捨てた情報以上の価値を見いだせることは、本来あり得ない
  • 03:57  捨てることが大切と説く人たちは、あれは生存者バイアスを見ているんだと思う。捨ててもなお成功する人もいるけれど、それが珍しいことと、それが正しいこととは異なる
  • 04:06  フローチャートには二種類ある。問題を綺麗に二分割していくのと、問題に対して、玉ねぎの皮を剥くような態度で臨むのと
  • 04:09  綺麗な分割を目標にチャートを設計すると、あやふやな検査に人生を賭ける羽目になる。聴診一つで致死的な疾患を3つ除外せよ、とか。できたチャートは左右対称で綺麗に仕上がるのだけれど、おっかなくて使えない
  • 04:10  @ub7637 そうですね  [in reply to ub7637]
  • 04:12  玉ねぎの立ち位置で問題に臨むと、最初のうちは、えらくマイナーな検査を連発することになる。答えはすぐ目の前なのに、手続きばかりが重なる
  • 04:14  こういうチャートはその代わり、あやふやな検査で大切な可能性を切り捨てることがない。すべての選択肢に等しい導線を配置できる
  • 04:17  このあたり、鈍器っぽい英語教科書で採用されるチャートは玉ねぎで、かつて二等辺三角形を記載していた教科書も、だんだんとそれを捨てつつあるように思える
  • 04:24  その人なりの「要するに」を表現する手段として、二等辺三角形のチャートは優れている。伝わりやすいことと、それが実地で使えることとは、その代わり明示的に区別しないといけない
  • 04:27  @ub7637 伝えるのと使えるのと、違う目標に違う道具で努力してはいけないんだろうなと  [in reply to ub7637]
  • 04:28  @kumabcdefg 問題から遠ざかるほど、賢しげに見えますもんね。。  [in reply to kumabcdefg]
  • 05:18  バス事故の詳細が報じられるに連れて、特に悪い方向に関しては、市場というのは恐ろしい程に、ケチったお金を裏切らないんだなと感心する
  • 23:43  「盤上の夜」という短篇集を読んだ。ゲームに関する物語。
  • 23:46  「ゲームで現実が変えられるなどと、本当に思っているのか?」という問いに対して、「ゲームは王様を取ったら終わりなんて、あなたはまだそんなことを考えているんじゃないでしょうね? 」といった内容のやり取りをする場面がよかった。後者の側に与したい。
  • 23:47  登場人物の大半は、何らかのゲームの達人だけれど、それぞれの人達が、みんな迷っているような描写が良かった。それがたとえSFであっても、ゲームを題材にして何かを極めてしまうと、とたんに嘘になる。さじ加減が上手だなと思えた。
  • 23:49  ゲームに対する自らの感覚を形容する言葉が見つからず、世界中の言語を収集する描写が、作者の人がプログラマだという経歴も手伝って、ありだと思った。「言語設計者たちが考えること」という本にどこかつながるというか
  • 23:50  ゲームは実世界のアナロジーではあるけれど、同時にそれは、認識の表現でもあるのだと思う。実世界はまさしくリアルであるその代わり、自分たちはそれを、自信の感覚を通じることでしか認識できないし、語彙に応じた形容を行うことしかできない
  • 23:52  語彙を無数に増していけば、あるいは認識はますますリアルになっていく。その代わり形容詞の数が無数に近づいていくに連れて、それを外部に伝えることも難しくなっていく。
  • 23:55  @ub7637 索引作るのとか、英語だと簡単ですもんね。。  [in reply to ub7637]

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