尋問の方法

警察が容疑者を取り調べる際の方法論。

取り調べでのセリフ例

「何もかも洗いざらい正直に話せ!よく思い出してみろ!」

「おまえがやったのはわかってるんだ!罪を認めなきゃ一生ここから出れないんだぞ!」

「素直に認めりゃ、起訴猶予にも出来るし、悪くても執行猶予だからすぐに楽になるぞ!」

「吐くまで何度でも続けるからな!」

拘留中は昼も夜も関係なく不規則に取り調べが行われ続ける。両者は結束しているので、刑事からも検事からも何度も同じ事を訊かれる。それは「自白」するまで延々と繰り返される。
 
刑事は複数いるので、尋問は入れ替わり立ち替わり休ませる暇もなく行われる。

量刑を重くする

喧嘩などで打ち所が悪く相手が死亡してしまった場合、本来は殺意があり、わざと殺した訳じゃないので傷害致死になるハズであるが、警察は以下のようなことを言う。


「これで殴ったら死ぬかもしれないなぁぐらいは思ったろう」
「向こうにあんだけ馬鹿にされたら、ぶっ殺したる!ぐらいは思ったろう」

キツイ取り調べにねを上げ、もしくは相手が死んでしまった責任感から、「そのとおりです」などと答えた日にはそのように調書に書かれ、もはや「殺人罪」で罪の重さは全く違う。

黙秘権を行使させない方法


「吐かないと帰さないぞ」

「黙秘するのも構わないが、検事の印象が悪くなって、自分にとっても不利になるぞ」

「何も悪い事してないのなら、名前も住所も答えられるハズでしょ」(論理のすり替え)

「何もやってないのなら証拠を見せてみろ」(立証責任の転換)

次から次に別件逮捕され拘留が延長され、「お前がやったというまで家には返さない」とか、「もしも、ここで認めても裁判でいくらでも訂正できるんだから」とか言われるとどうだろうか。

他の人からの証言の取りかた

「あなたの目の前で、激しく衝突しましたね、その時スピードはどのくらい出ていましたかね」と聞いたときの目撃者の証言と、「あなた目の前で車が接触事故を起こしたんですね、どのくらいの速度でしたかね」と聞いたときの目撃者の証言では目撃者の答えるスピードは前者のほうが速くなる。

1枚の写真を10秒ほど見てもら人物が手に何も持っていなかったのに「いまの写真で右手にカメラを持っていましたが、何色だったでしょうか」と聞くと、「いやカメラなんて持っていなかった」と確信をもって答えられる人は少ない。

こうしたテクニックを用いることで、目撃者の記憶は後から書き足されたり、書き換えられたりする。

警察組織は極めて効率的に犯罪を「自白」させる。やってもいないはずの殺人でさえも容疑者は「自白」してしまうのだからその効果は絶大で、こうした方法論を研修医教育に生かせないかな…と考えていたらこのサイトに行き着いた。小説「半落ち」などのヌルい精神描写とは違い、警察内部で行われていることはこちらのほうが真実に近いのだろう。

このままやると、研修医を潰すためのテクニックにはなっても、研修医教育にこのまま応用するには無理がありすぎるのが難点。

従来どおりの教育方法では、ローテート制度下では研修医に何一つ教えられないまま3ヶ月が過ぎてしまう。教育するためのテクニックを変えるか、教える内容をもっと減らすか、情報伝達の手段にWikiネット掲示板などのツールを用いるかといった何らかの変更をはかる必要は感じているのだが、どうするのが一番いいのかは分からない。

研修医が10人いたとして、上位数人はどんなシステムであっても問題なく成長し、下位数人はどんなシステムであっても上手くいかない。システムの影響をもろに受けるのは中間層で、中間層のうち何人を一人前の医師として世の中に送り出せるかが教育システムの優劣として語られるべきだと思う。

このまま行くと、ローテート研修システムの「歩留まり」は相当悪そうな気がするのだが…。