症状と診断のあいだ

>「人間性」とか「心」なんて、結局誰にもその正体は「わからない」のです。ガンダムに出てくるニュータイプにでもならないと、永遠にわからないよ、きっと。だから逆に僕は、そこに書いてあることから、「その人が身にまとっている鎧の一部」を読み取りたい。
>たぶん、鎧こそが僕たちの「正体」であって、それを全部はぎとったら、そこにはもう、何もないんだよ。
>「中身」なんて、幻想だ。
>[琥珀色の戯言 - 文章からも人はわからない、だけど…](http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20060503)より引用。

##ヒヨコをジューサーにかけて失うもの
生きたヒヨコをジューサーにかけて10分もすると、
ジューサーの中からはひよこの実体は失われ、赤茶けたどろどろしたものが残る。

ジューサーの中からは、物質は何一つなくなっていないけれど、
そのドロドロは、すでにヒヨコではない。

人間性とか心とかいったものは、この「ヒヨコ」と「赤いドロドロ」とを分けていた「何か」なんだけれど、
従来の科学の手法では、その「何か」が定義できない。

##病名は知らないけれど治療は分かる
症状があって、病名が決まって、治療手段が決まる。
病名というのは非常に役立つものなのだけれど、これが決まるまでは
何の行動もできない、諸刃の剣でもある。