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11:05 病棟はとりあえず何とかなった。いろんなことがあったけれど、とりあえずトラブルにはならないっぽい。よかった。この年次になっても、やっぱり地雷を踏むときは踏む。こればっかりはしょうがない。
11:06 しかたがないことだけれど、避けられることでもあった。「自転車で転んだ人です」なんて一報が入って、「内科しかいなくても大丈夫です」なんて念を押されて、来てみたら多発外傷のショック状態だった。
11:07 来る人は継承だろうなんて、ぼけっと待ってる間、時間は出血した。だいたい15分。意識悪いこと、全身の骨が折れてること。出血のコントロール付いてなくて、最初からショック状態であること。教えてもらってれば、人呼べた。
11:07 うちみたいな小さな施設だと、技師さんとか全部オンコールになってる。相手の正直さに依存したシステムだから、ここで信頼の輪が壊れると、機能しないシステム。
11:08 大きなところは全科当直体制だろうけれど、あれやるのはすごくお金がかかる。大きな病院はだから赤字で、うちみたいなところ、黒字出してる小さな民間施設は、たぶん最初から、当直体制取ってない。
11:09 それでも「正直」をベースに方法論組む分には、ほとんどの場合間に合う。救急車が来るまでに15分ぐらいかかるし、技師さんは遠くても20分で来る。その代わり、今回みたいなワーストケースで嘘つかれると、本当に厳しい
11:10 傷だらけ、血だらけで、呼吸困難訴えてショック状態で。見える傷は縫えるけれど、それは体制には何の影響も与えられないし、肺に損傷あったら対処しないといけないし、それは聴診だけで「やれる」ことになってるけれど
11:11 苦しんで暴れる患者さん前にして、ノイズだらけの救急外来で、そこまで確信もって、今の時代、聴診だけで患者さんの胸にチェストチューブ突っ込める医者いたら、そいつの頭のほうがおかしい。それは今の時代、優秀なのとちょっと違う
11:13 救急の体制は、嘘をつく人が、得をするようにできてしまっている。今まではそれでも、人のためとか、倫理でがちがちに縛られてたけれど、今はもうそんなこといってられない。みんな嘘付く。
11:14 救急隊は、一刻も早く「誰か」に患者さん渡したい。本当のこと話すと、とくにそれがお酒飲んでるだとか、傷だらけで血まみれだとか、そういう情報話すと、まずどこの施設も取らない。だから軽く話す
11:16 軽く話されると、受けるほうも覚悟決まらない。来てみてびっくりすると、初動が送れる。今回の遅れはせいぜい15分ぐらいで、結果としてその遅れは、何の影響もなく何とかなったけれど、この人がたとえば緊張性気胸かなんかになってて、外来で血圧触れなくなったら、厳しかった
11:17 気管内挿管するときに、挿管不能、換気不能になることぐらい怖いことはないんだけれど、救急で、診断不可能、治療不可能状態になることはごくごくまれにあって、せめて画像診断が動いてくれれば、外傷でそうなることは避けられるんだけれど
11:18 救急隊が「嘘付く」のが前提になってしまうと、受ける側も、嘘付かざるを得ない。内科の一人当直だから、そもそも多発外傷受ける能力ないわけなんだけれど、こうなってしまうと、「擦り傷です」なんていわれても、救急とれない
11:20 うちの地域みたいな小さな医療兼でもこうなんだから、たぶん他所様は、もっともっとこのへんの不信が強いのだと思う。これもまた、信頼コストの問題。お互いが嘘つくの前提でシステム組むなら、すごいコストかかる。
11:20 救急側は、救急隊が病院を「監視」するシステム組まないといけないし、病院側は、常にワーストケース想定して人を用意しないといけない。お金足りない
11:22 コミュニケーションとしての外傷診療を、考える人がいてもいいかなとちょっと思った。闇金ウシジマ君世界からそのまんま抜け出してきたような人に囲まれて、すごくそう思った。
11:23 それが擦り傷でも動脈出血でも、とにかくまずはガーゼで覆って、外から見える血を隠すこと。バックボードとかネックカラーとか、血で汚れた道具を可能な限り速く外して、雰囲気「治療されてる」感覚を、演出すること
11:25 痛み止めでも鎮静薬でも極力速く使って、必要があれば挿管して、患者さんの「口をふさぐ」こと。みんなが興奮して、現場が全く回らなくなってしまう自体避けるには、もしかしたらもっとも最初に無視されるべきなのは、病気それ自体のなのかも。
11:26 小児科なんかは、もはや子供を治療する科ではなくて親御さんを治療する科になったりするけれど、外傷診療なんかも、状況によっては、これからそうなっていくのかも。本当にひどいケースは、そう滅多に来るものではないけれど
11:27 @p_shirokuma 逆に逆に、内科から精神科紹介するときなんかは、「内科的にはもう隅から隅まで健康そのものです」なんてポジティブな紹介状書いて、不穏な寝たきり老人搬送したりして。。。
11:41 男塾に出てきた王大人の治療手技、とにかく見える傷口に包帯ぐるぐるに巻いて、「治療完了」を宣言するやりかたには、たぶん一面の真実を認めないといけない
11:42 包帯巻くことそれ自体は、患者さんの予後には全く何の影響も与えないけれど、その人を見たご家族とか、たぶんそれが為されていたか、そうでないかで、その後のスタッフを見る目が相当に変わってくる
11:43 それを「意味がないごまかし」と断じるのは間違いで、患者さんと、その人を取り巻くご家族という系それ自体に対する治療効果は、むしろ包帯でないと為しえないのだと思う
11:44 以前どこだかの事故現場で、子供さんが亡くなって、発狂した緋蜂みたいになってた親御さんがいて、医師がいくら「もう亡くなってます」なんていっても全く効果なかったのが、ナースがその子の顔の傷に絆創膏一枚貼ったら、緋蜂だったのがわが子の死を嘆き悲しむ普通の親に戻ったらしい
11:46 @p_shirokuma 水平方向のコミュニケーションでは、嘘は致命的なのかもですよね。。むしろやるなら「私は無能すぎて、この人診られないのであとよろしく」メソッドなのかも。
13:29 パズル分配系の設計に失敗した帰結が、今の医療不信につながったのかもしれない。医療の高機能化それ自体が不信を生む構図
13:36 「血が足りない。A型の身内を大至急集めて下さい」なんて、大昔のステレオタイプは、たぶん参加する全ての人にパズルを分配して、系を安定に保つのに貢献していたのだと思う
13:37 全ての治療機能と、説明義務とを病院が一方的に背負い込んで、ご家族には「祈る以外のことができない」今のやりかたは、系の安定性を論じた場合、すごくいびつな構造。何か設計に失敗している。
13:41 思考停止を強要された人は、パズルを請求するシグナルとして、暴力を選択する。だからたぶん、医療機関が専門科して、病院が高機能化すればするほど、そこから疎外された人達に、思考に対する欲求が貯まる
17:38 病院で生活してると、「音の低い救急車」がものすごく新鮮に聞こえる。救急車は、ほとんど全部が近づいてくるだけで、自分の居場所から離れていくことなんて、ほとんどないから。
18:52 そういえば、乳酸菌と酪酸菌、あとビフィズス菌だったか、3種類の菌を合剤にした整腸剤というのが売られていて、お互いの菌が相互作用して、単独で服用するよりも成長がいいらしい
18:53 それやると、たしかに成長は早くなるんだけれど、結局腸内の細菌叢には変化がなくて、内服止めると、数日で菌はいなくなる。相互作用を利用しても、利用しなくても、腸には腸内環境に適応した菌がもともといるから、あんまり関係ないらしい
18:56 良くも悪くも何も変わらなくて、「効果」を持続するためには、たぶん定期的に菌を撒く必要があって、業者としては、すごくおいしいことになるのだと思う。効かないだろうけれど、商売にはなる。