Fri, Jul 16

  • 12:33  交渉は、心構えや規範ではない。それは技術であって、道徳的、倫理的な価値は含まれていない。道徳的に正しい交渉、間違った交渉というものは存在しない。すばらしい交渉技術が「悪い」目的のために用いられることもあるし、正義であることは、必ずしも交渉を有利に進める役に立つとは限らない。
  • 12:35  交渉に原則はない。状況ごと、お互いの立場ごとに会話の作法は変わるべきだし、同じ人物が、一貫して同じ態度で交渉に臨むことは、交渉の結果をむしろ悪くすることすらある。交渉の技術というものは、むしろ立場から自由になるための手段を含んでいなくてはならない。
  • 12:38  交渉は、その場で生み出されるものではない。交渉は、準備と練習を積み重ねるものであって、交渉の席で交わされる会話は、その結果を反映したものに過ぎない。準備が十分に出来ていれば目的は達成されるし、準備の穴を衝かれてしまうと、交渉の席でそれをひっくり返すのは極めて難しい。
  • 12:41  交渉は、相手をねじ伏せる、叩きのめすための技術ではない。論破というのは、交渉の目的の、一つの選択枝に過ぎない。交渉が目指すのは状況のコントロールであって、相手を論破することは、むしろ状況のコントロールを妨げてしまうことが多い。
  • 12:46  交渉は情報伝達の手段ではない。交渉の成否を決定するのは感情であって、伝えられる内容それ自体は、交渉の成否には、それほど貢献しない。道徳的に正しい情報を、どれだけ正確に相手に伝えたところで、それが相手の不快を招いたら、その交渉は成功とは言えない。
  • 12:52  自分が書いた文章で、交渉ごとにかかわるものというのは、多いようでいて結構少ない。状況のコントロール、地形要素、制約指向、病名と症状の分離、謝罪を生かしたやりかた、根暗な報酬と立場の自由、自尊心の兵站要素、人間関係とトラブル回避
  • 12:55  使えそうなの集めるとだいたい15万字、重複多いからここから削ると、たぶん10万字ぐらい。本1冊にはずいぶん遠い。つくづくこう、単行本出せる人というのはよくもあれだけのも字数打てるなと思う。1冊分の文字生むのって、とても大変。
  • 12:57  文字数だけ考えると、対談てたしかに有利。会話文と、それを一から書き直すのと、文字数だけで行くと、下手すると7割割り込むぐらいに減ってしまう。かさが全てじゃないけれど、ある程度のページ数無いと、本にならない
  • 13:11  交渉の結果は、基本的に予測できない。自分たちの立場が強いから、あるいは正義だから、と立場や一貫性に固執すると、むしろ立場を悪くする。立場を守るためでなく、立場から自由になるために、交渉の技術というものは必要になる

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