Sun, Aug 08

  • 18:38  長い文章を書く力というのは、短い文章を書く能力の延長線上にはないんだな、と、今さらながら実感している
  • 18:39  昔から書いてきた文章を集めれば、本1冊ぐらいにならないかな、とあれこれ並べてみても、どうやっても、論旨が一貫してこないというか、並べた断片を流して読んで、何かが浮かんでくる感じがしない
  • 18:40  集めたって、せいぜい新書本1冊分ぐらいの分量だし、それぐらいなら何とかなるんじゃないかと思っていたんだけれど、すごく難しい。いくら粗製濫造と叩かれようと、新書をほいほい出版できる人たちというのは、やっぱりとんでもない
  • 18:43  @ikutana それはたしかに。。。  [in reply to ikutana]
  • 18:45  でもこの米国の訴訟対策みたいなのは、何冊か読んで、だいたいこんな感じ、というのがおぼろげに見えてきた気はする。相手に絶対につきあわないような会話のやりかたというか
  • 18:45  自分たちの商売は、結局「聞くこと」が主なんだと思う。相手にしゃべってもらうための技術とか、演出とか、あるいは会話の流れを切らないでいなすやりかたとか
  • 18:47  弁護士の人たちも、特に原告側の人たちだとか、あるいは検事の人たちもそうみたいなんだけれど、同じ「聞く」でも、それはあらかじめ想定しておいた物語に当てはまる単語を採取するための作業であって、結論を探してるわけじゃないんだと
  • 18:48  このへんは、米国の本にはそう書いてあったし、日本の刑事訴訟の本にもほとんど同じ言葉というか、参考文献が一緒だったから、考えかたはそのまんま入れていいんだと思う。逆にいうと、対処のやりかたも
  • 18:48  @sueme 聖書なんて、作るのに何百年もかかってるんだから、あれを最初にまとめた人は、きっと頭抱えましたよね。.  [in reply to sueme]
  • 18:51  インタビューみたいなのを、あらかじめ準備した物語を飾るための、単語を採取するための場所である、と認識するところなんかは、マスメディアの人たちと、裁判に関係する人たちと、方法論はよく似てるんだと思う。
  • 18:52  物語の面白さみたいなのを判断するものさしが、お茶の間の視聴率なのか、それとも裁判官や裁判員なのかの違いはあるんだろうけれど、原告被告がお互いに物語を提出して、どちらが面白いのかを決めてもらう、というやりかたは、共通してる
  • 18:53  このへんたぶん、訴訟に対策したしゃべりかたと、マスメディアのインタビューなんかで、変な言質とられないようにするためのしゃべりかたとはよく似ているだろうし、メディアの人たちに、たとえば何かの結論を誘導するような質問のやりかたみたいなのがあるとして、それは法廷弁護の場にも応用できる
  • 18:57  結局こう、会話手法というものは、どこの業界であっても、「どう聞くか」が文化を決定して、「どうしゃべるか」というのは、相当にどうでもいいものなんだという気がしている。自分たちの業界もしかりで。
  • 18:59  しゃべることが、その業界での序列を直接決定するのは、芸人の人だとか、仕事として恐ろしく特殊な領域で、米国流の「弁護士の罠」にしてから、あれは聞くのが上手な人でないと、そもそも落とし穴をそこに掘れない
  • 20:26  理念を毎日唱えても、人の行動は変わらないけれど、特定の単語を使用禁止にしたり、その単語を、別の何かに置き換えるルールを守ってもらうだけで、人の振るまいとか、考え方は大きく変わる
  • 20:27  「言って下さい」の代わりに「教えて下さい」という言葉を使う、というルールを守ろうとすると、「言って」を発音するときに、ものすごくつっかえる。「教えて」をよどみなく発音するためには、姿勢の根っこから矯正をかけないと厳しい
  • 20:28  「あの患者は理解が悪い」の代わりに、「あの人と私たちとの理解には大きな隔たりがある」という表現を使うと、「理解の悪さ」は、哄笑の対象から、克服すべき目標になる。姿勢が変わってくる
  • 20:33  同じ言葉を使って、唱える理念を使い分けるのは、姿勢としてたぶん間違っていて、ある業種ごとに、そこでしか通じない言葉の使いかたを作ることが正解なんだと思う。違和感ありまくりの会話になれたときには、その業界の人になっているような
  • 20:34  そういう言葉の使いかたが実践されている業界と言えば、芸能界とかなんだろうか。.アメリカのロースクールを卒業すると、頭の中まで弁護士のそれになるんだとか、米国の訴訟対策の本には書いてあった。
  • 20:35  このあたり自分たちの業界には、「医学用語」はあっても「病院語」はないから、標準語でいろんな物事を考えながら、理念を唱えて、病院としてのありかたみたいなのを目指そうとしている気がする。これは遠回りというか、目標への道筋間違えてるんだと思う
  • 20:36  そのへんはきっと、病院という建物の中で働くことだとか、あるいは白衣を着ることなんかも、考えかたに大きな影響を与えてるんだろうとは思う。自分ではもう分からないけれど
  • 20:39  まとめていて思ったんだけれど、患者さん相手の交渉というのは、そのほとんどが「気持ちよく話してもらう」ための技術であって、話術で何か操作するとか、全くと言っていいほどやってない
  • 20:41  一方で、自分が本来大好物だった交渉技術、扇動とか説得、広告業界の人たちが工夫してきたやりかたというものは、むしろ同業者に対して行使されるもので、「チーム医療」なんてバズワード振り回して横車押すのとか、ああいうのも交渉と言えば交渉と言える
  • 20:42  患者さん相手の「聞く技術」、同僚相手の「説得する技術」、ワーストケースで、原告側弁護士に対する「話す技術」をそれぞれまとめると、けっこう便利かもしれない

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