Mon, Aug 29
- 13:07 「星の舞台からみてる」という本を読んだ。ずいぶん前から積んでいた本だったけれど、これは面白かった
- 13:08 ある種の上品さというか、もっと盛り上げられる筋立てをあえてフラットに、浅めの踏み込みを一定間隔で繰り返しつつ引っ張るやりかたが、はじめの頃のよしもとばななっぽいな、という気がした。空気感というか。
- 13:09 味付けって書いてる側が不安になるぐらいに薄いぐらいで、もしかしたらちょうどいいのだと思う。カルピスの原液なんて飲めたもんじゃないし、販売されているカルピスウォーターなんて、あれは相当薄く作っているからこそさっぱり飲めるのだろうし
- 13:11 SF仕立ての本は何でもありだから、物語をいくらでも濃くすることはできるのだろうけれど、濃すぎると胸やけがして逆に厳しくなる局面があるのだろうと思う。過激を追求したアダルトビデオが万国びっくり人間ショーみたいになっちゃうのも同じく
- 13:12 大きな伏線を引っ張らないというか、大きなの一つ、ごく小さな、20ページぐらいで回収できる伏線が定期的に一つずつ、という構成が読みやすくてよかった。大仕掛けな伏線を複数入れられると、それだけ読むときのリソース喰われて、個人的にはもったいないと思うから
- 13:13 そのあたりは、物語読みたい人と、作者との知的なゲームをしたい人とで感想は全然違うんだろうけれど、叙述トリックとか、1冊丸々読んで最後にびっくり系の伏線とか、個人的にはああいうのがあまり楽しめない。ぼーっと読んで、気がついたらえらく遠いところまで来た、というのがうれしい
- 13:15 「哀しい予感」というよしもとばななの初期の小説が好きで、あれなんかは盛り上がりのない、平板な文章をぼーっと読んで、恐らくは読者をぼーっとっせる意図がどこかにあって、で、気がついたら登場人物が東京から青森まで来ていた、というあの部分でびっくりする
- 13:16 電車寝過ごして、気持ちよく寝て、気がついたら終点だった、というあのびっくり感というのは、感激の亜系であって、小説世界であれやってくれるのはとてもうれしい。そういうのが少ないだけに。SFだからって誰もがジェットコースターに乗りたいわけじゃない
- 13:32 乱択の有用性をまとめてみたい。ランダムさというのはいい加減なものではなくて、むしろとても生産的なものなんだよ、という方向で
- 13:33 クヌースが立ち読みするときには、ランダムサンプリングするんだとか何かの対談で書いてた。100ページごとに1ページを熟読して、面白かったら買うだとかなんだとか。だいたいそれで本の良さは分かるんだと。聖書でそれやった本を出してるのだと
- 13:34 ギリシャとかベネチアの選挙はくじ引きだった。選挙制度自体は確立していて、あの人たちは神様をそこまで信じていなかっただろうし、理性を詰めた結果としてくじ引きに行き当たって、実際そこそこの成功をおさめたりした
- 13:35 錯視の図版を「しっかりと見る」のは難しい。あれなんかは何となく、画像を認識する行程のどこかで、乱択が行われているんじゃないかという気がする。右と左、どちらの認識に飛びつくのが正しいのか、じっくり見ていたら間に合わないだろうし
- 13:36 鳥の群れの先頭は、あいつだけが頭使っているのかと言えば、むしろ乱択を行っているんだろうと思う。ランダムさをとり入れないと、「飛ぶ」という意志決定の速度を問われる動作を続けるのは難しいだろうし
- 13:37 インターネットでパケットが行き場を失うことが時々あって、そこでくじ引きが行われて、選ばれたノードにパケットが飛ばされるんだという。あえて乱択を組み込むことで、ネットは全体として順調に動くんだと
- 13:38 全体を見通すための乱択、意志決定の速度を向上させるための乱択、なんだったか、図形認識かけるときに、あえてホワイトノイズ重積するとかえって認識率上がるようなテーマをDan さんが紹介していた気がする
- 13:39 ランダムさを導入することで、かえって精度が向上する、という応用例もどこかにあるんだろう。あとなんだろう。生物と電子にはエピソードが、政治というか、意志決定の現場には可能性がある。物理化学はどうなんだろう。地学まで行くと全てがランダムなんだろうし
- 13:42 @Amboinensis 3.16 と学生レポートの間ぐらいに、たしか立ち読みっぽいエピソードがあった記憶が。。。恐らくは同じ本だと思うのですが [in reply to Amboinensis]
- 14:41 @Psychs ありがとうございます。。 [in reply to Psychs]
- 14:41 @wingo_xtc 選択もまた貧乏「くじ」というのが、またなんとも。。 [in reply to wingo_xtc]
- 14:43 @raurublock ありがとうございます。。このあたりは、調べるにしても素人には大変そう。 [in reply to raurublock]
- 14:43 @klmquasi ある意味、土台からして乱数なのですね。。 [in reply to klmquasi]
- 14:46 @mmasuda http://t.co/XqCyiNI 宛先がランダムなのではなく、待機時間がランダムなのですね。。 [in reply to mmasuda]
- 14:56 @wingo_xtc 「乱択はいいものなんだ。深く考えるといい結果が出る、というのは誤解なんだ」という目線で、世の中の様々な乱択をエピソード集として集めると、きっと面白いんじゃないかと思ったのです [in reply to wingo_xtc]
- 17:45 RT @zapa: 作業員が急性白血病で死亡=収束工事「因果関係なし」−東電・福島原発 http://t.co/EFfIpmD
- 19:18 原発で働いていた人が亡くなった、という報道、因果関係の存在しないことを「証明しろ」と言われても、まさに悪魔の証明そのもので、ああいうのどうすれば妥当だと言えるんだろう。。
- 19:21 因果関係の有無について、医療機関は恐らくは言及しないだろうから、病院に何問い合わせても「分かりません」という以上の返事は返せないはず。そもそも放射能を測定する器械なんて、核医学の部屋にぐらいしか置いてないだろうし
- 19:23 http://t.co/EYUHFJn AMGのブラックシリーズは相変わらずえぐいデザインだ。。
- 19:27 @ishikawakz 病名を「これ」と特定することは可能であっても、その原因をさらに詰めるのは無理だろうな、と。胃癌なら胃癌、とは診断できても、それがたとえば食生活によるものなのか、仕事場での何かの暴露によるものなのか、別の原因なのか、それはもう分からないわけで [in reply to ishikawakz]
- 19:30 http://t.co/Mwl9tCq 松本純一原子力・立地本部長代理は「医師の診断で、福島での作業との因果関係はない」と説明した、と書いてあるけれど、「ない」を断言するのは無理だと思う
- 19:31 「因果関係はありますか?」と言われて「分かりません」とは答えられるけれど、「ないと判断します」は、相当に踏み込まないと言えない。ましてやこれだけ一言が重たくなる現状で、「ない」を病院側から断言するなんて、勇気あるなとしか
- 19:33 たとえば禁煙論者の内科医がいたとして、ヘビースモーカーの患者さんが肺がんになったとして、その人から「これはたばこが原因ですか?」と問われても、たぶんイエスともノーとも答えられない。個人の信念と、事実の認定とは全く別個のものだし
- 19:34 傾向として「こういうことが知られている」までは、ぎりぎり確信持って断言できるかもだけれど、個人の事例について、因果関係に何か口を挟むのは無理で、誰かが飛躍を行わないといけない。ある意味だからこそ警察が検死という仕事をするわけで
- 19:35 @zu2 リスクコミュニケーションのことを考えても、今は「分かりません、調べます」と答えるのが正解であって、それ以外の解答はあり得ないと思うんですよね [in reply to zu2]
- 19:37 @ishikawakz 自分たちは病院の門をくぐって以降のことでしか物事を判断できなくて、病院の外で何があっても、それが伝聞情報である以上、そこから何かを断言することなんてできないはずなのです [in reply to ishikawakz]
- 19:38 でもそういう意味で、この期に及んで突っ込まれるのが明らかな事例を報告するときに、第一報から「因果関係はありません」と断言してしまうぐらい、東電の人たちは危機コミュニケーションする気がないんだな、ということはよく分かった
- 19:40 @nichiando 自分たちは経済的にほぼ独立しているので、臨床畑歩んでる人で「御用」を演じて得することは何一つ無いはずなのです。。 [in reply to nichiando]
- 20:20 @ishikawakz 普通は何よりも、骨髄に異常な細胞が増えた結果として貧血が進むので、働くとすぐに息切れがするとか、感染症で採血してびっくりだとか、そういう見つかりかたをすることが多いような。。 [in reply to ishikawakz]
- 20:33 http://t.co/a1T0yPT 覚え書きのまとめ
- 20:41 あるいは「東電の正義」と「被害者の正義」との間に、埋めようのない溝があるのかもしれない。「事故はあったが俺たちは正しいことをやってきた」という正義が、あるいは「調査してみます」というちょっとした妥協を突っぱねさせたのかも
- 20:51 http://t.co/uilF5dy きらきらネームの話題。こういうの読むと、昔の「悪魔」君騒動なんて、話題にする必要すらなかったんじゃないかと思える
- 20:53 研修した病院の救急外来には穿刺の名人だった看護師さんがいて、皮膚と針の穿刺角度が60度以上、突き刺さんばかりの角度で皮膚を貫くのに、失敗なく血管の確保ができるのが不思議でしょうがなかった
- 20:55 透析室の師長は逆手差しができた。手前から奥に穿刺するのでなく、奥から手前に向かって針を進めてちゃんと刺せる。あれもまねできなかった。透析室でしか役に立たない刺しかたとは言え
- 20:58 たぶん「調査します」「因果関係はありませんでした」という前置きがあって、ようやく「ご不満ならば因果関係を証明して見せて下さい」で逃げ切れる目が出てくる 。いきなり「因果関係はありません。調査もしません」では、争点が誠意の問題に移るから恐ろしく不利になる
- 20:59 @REVI 「どうやって刺してるんですか?」と聞くと、「こう、手元で「ふっ」と。。」なんて返答でしたね。。 [in reply to REVI]
- 21:00 @KKanehira 2mmぐらい皮膚貫いて、針先が血管内に入ったらそのまま水平に進めるのを一瞬でやるんですよね。 [in reply to KKanehira]
- 21:48 どうもありがとうございます。。RT @micmoc: @medtoolz @medtoolz ディザ(誤差拡散)のことですね。弾さんのページはこちらかと。http://t.co/RPlV6LY
- 22:47 東電の側は、測定された数字と、医学的な考えかたに基づいて「因果関係はない」と結論したのだろうけれど、東電を叩く側にしてみれば、測定された数字それ自体の信憑性を疑っていて、こういう状況では、否定は常に空気を悪くする方向にしか働かない
- 22:49 まずやるべきは、お互いの見解を戦わせるための地盤の整備であって、「改めて調べてみます」という言葉で、事実の再確認と共有を宣言しないといけない。事実の共有と、最低限の信頼構築があって、初めてそこで議論が始められる
Powered by twtr2src