Sat, Mar 31

  • 15:54  誤解ベースの交渉と、理解ベースの交渉というものがあって、やり方はずいぶん異なってくる。誤解の語感は悪いけれど、物事が概ねうまく回っている場合には、誤解ベースのやりかたのほうが、納得感は高くなる
  • 15:56  「勝つ」ことをうたっていたり、あるいは「相手に必ずイエスと言わせる」ような交渉術に書かれているのは誤解ベースのやりかたで、相手の誤解を誘うから満足度が低いかといえば、最後はしっかりとした「合意」が完成するから、案外そうでもなかったりする
  • 15:57  「納得」はもしかしたら、理解からではなく、誤解から生まれる。理解に基づいた納得をつくろうと思ったら、恐らくは莫大な手間がかかる。
  • 15:58  納得したから信頼が生まれるのではなく、それが誤解に基づこうが、納得して、証としてサインをしたり判子をついたり、何らかの帰還不可能点を超えたことで、事後的に「あの人は信頼できた」という心象が形成されるのだと思う
  • 15:59  理解ベースの交渉は、そもそも「合意」を目指さない。お互いの知識が違えば、同じものでも見え方は異なってくる。異なるのだから合意はありえない、そこを諦めるところから理解ベースの交渉が始まる
  • 16:00  理解ベースにおける信頼とは、相手ではなく、「相手に勝った自分自身の判断」に生じる。上手に相手に勝ってもらうことが必要で、相手の納得を目指してはいけない。「仕方がないな」という心象を目指す。仕方ないと諦めることができた自身に信頼が形成される
  • 16:02  「ただちに」影響が出ることはありません、を繰り返したあの人が行使していたのは、合意を目指した誤解ベースのやりかたであったのだと思う。それはただし、それを聞いた人たちが、概ね「そうだよね」と物事がうまく回っていると認識してくれることが前提になっていた
  • 16:03  「物事がうまく回っている」という心象が得られない、それを期待できないときに、合意を目指す誤解ベースのやりかたを選択すると、「いい言葉」を選べば選ぶほどに、合意は遠のき信頼が減っていく。
  • 16:06  政府のあの人達が交渉のプロであるとして、せめてだれかそういうのに明るい人がアドバイザーとして付いているのだとして、やればやるほどドツボにハマっているように思える。行使すべき道具を間違っているんじゃないかと思う
  • 16:06  @NaOHaq QBはもう、合意形成を目指してましたよね。。  [in reply to NaOHaq]
  • 16:08  相手の側から見えているものを、自分の言葉で説明するのが誤解ベースのやりかた。そもそも見えていないのだからこれは「できない」のだけれど、上手く行けば、納得してもらえる
  • 16:09  自分の側から見えているものを、相手の言葉を使って説明するのが理解ベースのやりかた。説明されたところで、相手の側からそれが見えることはないから、理解に到達したところで、「仕方がない」という感想しか出てこない
  • 16:10  「事実」とは、地球儀みたいな立体であって、見る面が異なれば、見えるものは全く異なってくる。お互いに、自分が見ているものから、「裏側」を推測することしかできない。バックヤードの知識が異なれば、それを形容する言葉もまた異なってくる。交渉はここから始まる
  • 16:11  @mach_09 そこにいるすべての人が過去の経緯に縛られてるから、もうぐちゃぐちゃなんでしょうね。。  [in reply to mach_09]
  • 16:13  誤解ベースのやりかたは、「あなたが見ているものはこうなんです」。理解ベースだとこれが、「私が見ているものをこう考えて下さい」になる。
  • 16:14  謝罪することや、「弱音を吐いてみせること」が、理解ベースのやりかたにおいては交渉の道具となる。弱音を吐くことは、信頼の喪失には必ずしも繋がらない

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