Mon, May 14

  • 13:28  勉強会を大貧民ルールでやるといいのだろうと思う。各自ノートを持ち寄って、「ちゃんと」や「正しく」、あるいは「〇〇の可能性を必ず考慮する」といったずるい言い回しを使ったら、それを指摘してお互いの発表から削除していく。序列の高い人ほど便利ワードが場から削られていくような
  • 13:29  分からないことを尋ねるのも質問だけれど、勉強会や講演の品質を向上させる質問というのは、恐らくはそうした便利ワードの排除を求めることに等しいのだろうと思う。一人でそれをやると、どうしても「それを当たり前と思っている自分自身」を自分で攻めることになって、難しい
  • 13:33  曖昧な言葉を思わず使った場所というのは、自身では「分かっている」つもりでいて、もしかしたらそこは得意分野であるにもかかわらず、実は細かい検証を怠っている場所であったりもする。怠っても業務には全く支障が出ない代わり、その分野では「適当にやってくれればいいから」という指示が飛ぶ
  • 13:33  「正確に行う」ためには何に気をつければいいのか。どこをメルクマールにすることで正しさは定義しうるのか。そこを正しく行えなかった場合に、どんな致死ルートが想定され、それを回避するためにはあらかじめ何を予期し、何を準備すればいいのか。そういう勉強会がやりたい
  • 13:34  一人で教科書を相手にそういうことをしていると、どうしても効率が悪いし、目が2つしかないものだから、穴は見えない。病院ではふだん、ほかの内科の先生がたと、ハリソン片手にうだうだとそんなことばっかりやっているのだけれど、40男が頭突き合わせて根暗に勉強会続けるのは厳しい
  • 13:36  ネット上ではやっぱり、質問の応酬を通じて何かを向上させていくような場は難しいような気がする。観客が増えるとかえって場が静まるような。掲示板は難しいし、メーリングリストも結局、偉い先生が輪に入ると、他の人達が遠慮するような気がする
  • 13:38  若い人達が、もしも「総合的な内科」みたいなのを学びたいと思ったのなら、大体5年目ぐらいで内科の小冊子を作るぐらいの気持ちで、メモ書きをためておくのがいいと思う。出来れば出典というか、「この言葉はこの教科書に書いてあった」とわかる見出しを添えておくとあとが楽になる
  • 13:39  聖路加のマニュアルでも、三井記念のマニュアルでも、だいたいあんなのを自分で作ることを目指すと、どうしても知識を取捨選択する必要に迫られる。読むとわかるけれど、あのサイズで「内科全体」を目指すと、お互い全く異なる内容になる。どの教科書も、それぞれ固有の偏りがある
  • 13:42  総合的な学習が目指すものというのは「偏見の獲得」なのだと思う。偏りのない態度で初心者が膨大な知識にあたったところで、圧倒されこそすれ、何かを身につけることなんてできない
  • 13:43  学習を通じて偏見を身につけ、実践を通じて偏見をより実用的なものへと改良し、大きな教科書に偏見を持って当たることで、そこから役に立つ知識を獲得する。このサイクルをグルグル回すと、病棟でのおしゃべりの種が増える。その程度の役には立つ。
  • 14:17  @kumabcdefg 時間制限はほんとうに大事。。ハンドブックみたいなものの存在意義は、まさにそこにあるのでしょうし。  [in reply to kumabcdefg]
  • 14:17  @miyake927 最後は「捜査員の勘」というのは、やっぱりちょっとおっかないですもんね。。  [in reply to miyake927]
  • 14:21  無重力空間では歩けない。人体の骨格があって、そこに重力と床という制約が出会うことで、歩行という動作が生成される。体験を通じた偏見の獲得というものは、重力や床に相当するものの再発明であるとも言える。制約を獲得して、ようやくその人は莫大な情報の中を歩くことができる
  • 14:23  情報に溺れるのと、情報を泳ぐのとでは態度が全く異なってくる。体が接触した水の総容積は、もしかしたら「泳ぎ」のほうが少ないかもしれないけれど、溺れた人は溺れてしまい、泳いだ人は海を越えて別の地平にたどり着ける。制約は自分で用意しないと前に進めない
  • 14:28  研修医の期間は、現場で体験したことを自身のメモに照らし、足りなかったところを教科書の記載で埋め、お互いのメモを勉強会で比較、改良することで偏見の改良を行い、改良された偏見でもって現場に当たる。これを何度も繰り返す。
  • 15:40  @taninon 古伊万里なんかは、そもそもがガラクタ同然であったものを中島誠之助が高額で買い上げて、買った結果として価値があとから付いて来ましたもんね。。  [in reply to taninon]
  • 15:40  @kaga_bleed ああいう便利ワードを禁じた「病院語」があってもいいはずなのです。。  [in reply to kaga_bleed]
  • 15:41  @aod_works 自分で身に着けた制約が、自身に限界を作るのと同じぐらいに、その人を前に進めてくれるのだろうなと  [in reply to aod_works]
  • 15:43  本を読むときにもたぶん、「自分はこの本から何を学ばないのか」という態度を決めておかないと、情報に溺れてしまうのだと思う。何を学ぶのかが戦術ならば、何を切り捨てるのかが戦略であって、勤勉にひたすら勉強するだけの人は、戦略の不在に敗北することになる
  • 15:45  速読術の半分ぐらいは、「その本に対する態度をあらかじめ決めておく」ことに秘訣があるように思う。残り半分は、目の運動とか脳の活性化とか、超人的というか、超科学的、オカルト的な秘訣であって
  • 15:46  @aod_works 「まっさらな気持ちで情報に当たる」ことは、きっと間違えなんだろうなと  [in reply to aod_works]
  • 15:47  @taninon 買って気持ちがいいものがほしいのか、鑑定人のお墨付きがほしいのか。。権威の後押しがないと、それを楽しいと表現していいのかどうかが判断できない人はきっと多いんだろうなと  [in reply to taninon]
  • 15:50  本に対して、たとえば「既知の分野は無視しよう」だとか、「作者を罵倒するのに必要な場所だけを探そう」だとか、何らかの態度を明確にしてから文章に当たると、そこだけ読める。態度が決まっていると、ざっと読みするだけでも興味の中心がどこなのか、けっこう分かる。それだけでも早くなる
  • 15:51  作者の意図を丸呑みするような、本来の正しい読書のやり方とは異なるし、そうした読み方は、もしかしたらすごくいいことが書いてあってもそこを「興味が無い」という態度で切り捨てる可能性もあるけれど
  • 15:55  @fromdusktildawn 速読術は、流行の頃はもっと神秘的な、ヨガの秘術みたいな詳解のされ方をして、フォトリーディングみたいな看板ができた頃から、だんだんと能率向上のやり方が紹介されてきたような  [in reply to fromdusktildawn]
  • 15:56  @raurublock 論文はそういう意味で、あれこそは忙しい人のために書かれた文章の在り方ですよね。。  [in reply to raurublock]
  • 16:15  @sea_ts 目的がないと辞書が引けないように、本や教科書を読むときにも、目的を持って本と対峙することで、そこから何かを「引ける」のでしょうかね。。  [in reply to sea_ts]
  • 16:20  文章の構造化が簡単、図版の運用が可能、目次や索引の生成が容易、ハイパーリンクを含んだ様々なメディアとの親和性が高い、バージョン管理システムとの相性がいい、という条件でメモ書きの道具を探すと、結局自分はTeX しか知らないのだけれど、今はみんな何使うんだろう?
  • 17:04  @golden_lucky Markdown はほんとうに便利ですよね。。自分のblog は昔からそればっかりですし。TeX ソースは、あれで「構造」を読むのは厳しいのですが、ふだん使っているAkasha というエディタは、Section をアウトライン表示する機能があるのです  [in reply to golden_lucky]
  • 17:23  人間はたぶん、何かを改良せずにはいられない。状況が変わらないのならば、感覚は時間とともに狭量になっていく。狭量になった結果として、反応速度は向上し、投入されるリソースはより少なく済む。例外は排除され、風景は減色される
  • 17:23  RT @mu_gakken: ●噂は本当だった!! 東京スカイツリーの高さ、一時、666メートルを検討していた!! 666は、いわずとしれた黙示録の獣、反キリストの数字!! http://t.co/krlHSpJS
  • 17:25  でも昔から、ローソンのスタッフは律法の子だからユダヤの手先、セブンイレブンを合計すると18で、6が3つだからユダヤの手先だとか、いろいろあった
  • 17:28  @golden_lucky そこはたしかに、書く側がアプリケーションに求めるものが異なると、意味合いが変わってきますもんね。。  [in reply to golden_lucky]
  • 17:37  http://t.co/wtVGEGRn 「育児は大変」というのがすごく伝わる。こういうギリギリ感を文章化していかないと、そういうのは伝わらない
  • 17:38  RT @SiTube: ローソンのスタッフは律法の子……ローソン……律法の子……ローソン……律子……!
  • 17:46  まんが日本昔ばなしHOUSE http://t.co/HDKTTxsX 気持よく聞けた。
  • 19:22  @kaga_bleed 便利な言葉って、あれは結局「上の人にとって便利」なだけですもんね。。  [in reply to kaga_bleed]
  • 21:28  僻地医療の人がいなくなる問題、一言「うちは若い人を必ず守るよ」という宣言を出せば、それだけで人が増えそうなものなのに、それを言う病院とか、あるいは自治体が出てこないのが不思議。それこそ言うだけならタダなのに。
  • 21:30  そういう意味で、信頼の価格って面白い。「ちゃんとやれば大丈夫だ」とか、「患者さんはちゃんと見ていてくれる」と若手の背中を叩くのは簡単なのに、「うちは若手を守ります」と宣言するのはとたんに難しくなる。大丈夫だし、見ていてくれているはずなのに。
  • 21:31  「守ります」宣言を出した自治体に、じゃあ日本中から犯罪者予備軍みたいな高リスクの研修医が集まってえらいことになるかといえばそんなわけがなく、結局こういうのは、得体のしれない「リスク」というものを、やっぱりどんな立場であっても、自分の問題として扱うのは怖いし面倒なんだと思う
  • 21:32  都市部はまだしもそういう意味で、そもそもが大きな病院が多くて相談の相手がいるし、「うちの施設で無理ならここで」みたいな、施設間の分業が田舎よりもやりやすい。物理的に近いことの安心感は大きいし、逆に言うと安心を作るのには、やっぱり物理が大事
  • 21:34  物理の不足に言葉で打ち勝とうと思ったら、やっぱりリスクの担い手になってみせることでしか、物理に勝てる重たい言葉は生まれない。言葉の重さは背負ったリスクに比例するのであって、金言集や国語辞典とどれだけ格闘したところで、言葉は重たくなりようもない
  • 21:34  RT @REVI: 自治体にとって、正規職員は守るべき身内だけど、自治体病院勤務医は、たぶん、敵。ついでにいうと、自治体病院に派遣される人は島流し。たぶん。
  • 21:36  実際問題として、田舎の公立基幹病院で働く人たちは、けっこうな頻度で「怖い」と口にする。仕事の密度は、都市部の基幹病院に比べて極めて多いとか、そんなことはないはずなのだけれど。こういうのは仕事量だけでは決まらない。
  • 21:39  リスクのことを問うても答えはなく、「熱意ある研修医を希望」とか、「地域医療は大事」とか、どれだけ叫んだところで若い人達だってそれがどれだけの重さを持つ言葉なのか、聞けばすぐ分かるような気がする。
  • 21:40  ああいうのは結局、自分のリスクで問題を解決するつもりがない人が、問題の解決を計画立案せず、ただ願望しているというところに、問題の全てがあるんじゃないかと思う。
  • 21:42  「大学医局は偉かった」みたいな昔話は三丁目の夕日症候群だと叩かれそうだけれど、それが共同幻想であったのだとしても、大学医局はどこかでリスクの担い手としての役割を果たしていて、医局が霧散して、リスクもないことになって、結果としてリスクの担い手という仕事もいらないことになった
  • 21:55  当直時間帯の救急外来における最良の武器は「空きベッド」であって、技術があろうが、検査室が充実していようが、空きベッドがほとんど無い状況で当直を回すと、トラブルの発生確率が上がってしまう。設備が乏しくてもベッドがあれば翌朝までならなんとかなる。「後ろがある」のは大事。
  • 21:58  花の慶次みたいに、リスクを見つけたらまっ先に突っ込んでいくようなキレた武将には部下が集まる。「最近の若い奴らはだらしがない。前田慶次の精神を見習ってほしいものだ」と安全地帯でつぶやく武将が熱意ある足軽を募集してもやっぱり厳しい
  • 22:32  落合信彦立花隆って、言論人としての重みみたいなのが、ここにきてけっこういい勝負になっているような気がする
  • 22:37  @kumabcdefg 跳ね返さないで受け止めることで、リスクは減るのだろうなと。もちろん受けることによって増加するぶんもあるにせよ。  [in reply to kumabcdefg]

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