Sat, Oct 20

  • 13:39  どこか遠くに行こうと思ったら、空を飛ぶ修行をはじめるよりも、歩いたほうがたいてい速い。電車や車が使えるのなら特に。あたりまえのことだけれど、歩かずに修行をしている人はけっこう多い
  • 13:40  単行本の文字数、だいたい10万字を書こうと思ったら、気が遠くなるほど遠くに思える。でもTwitter で1000回つぶやいている人はけっこう多い。
  • 13:42  盛り上がったおしゃべりを30分間ベタ打ちすると、たしか新書1冊ぐらいの文字数になる。本を出すのはとても難しいようでいて、実際問題新書本のあとがきに「締め切りを過ぎてからさらに4年かかった」と書いている筆者を読んだこともあるけれど、文字数それ自体は決して手が届かないわけじゃない
  • 13:44  立花隆はたしか、文章を書くときにはひたすらに本を読んで、真っ白な原稿用紙をひたすらにらみ、設計図等作ることなく、頭に何かが降りてきたら一気に文章を書くのだと何かのエッセイに書いていた。それができるのがプロなのかもしれないけれど、たぶんそればっかりじゃない
  • 13:45  すごい人のピーク性能を高めるやりかたと、すごくない人間をそこそこのレベルに持っていくやりかたとはずいぶん異なる。あのクラスの有名作家を目指すのならばそうしたやりかたを真似る意味があるのかもしれないけれど、単に文章を書いてまとめたいのなら、あれを真似ると失敗する
  • 13:47  一流の人が紹介してくれる最高のやりかたは、一流でない人が真似をすると全く成果が出ないやりかたでもある。一流が10% として、そのやりかたでは9割が失敗する、あるいはその分野の話題が嫌いになってしまう
  • 13:49  平均ぐらいの人を、そこそこのレベルに持っていくやりかた、あるいは道具やインフラは、多くの人をそこに参入させる。下手するとその業界の構造を変えてしまう。blog ツールなんかはそういう意味で、「文章を書いて発信する」という行為を書き換えてしまった
  • 13:51  blog ツールの素晴らしいところは、文章さえとりあえず作れば、誰でもホームページっぽい体裁が整うところだと思う。HTML ベタ打ちの昔、文字の大きさからレイアウトから、自分でデザインして配置しないといけなかった。体裁はたいてい素人っぽくて、大変なのにみすぼらしかった
  • 13:52  素人が頑張ったホームページは「素人が頑張ったホームページ」でしかなくて、ネットでよく見る「無難なホームページ」の、その無難が果てしなく遠かった。blog はそのあたり、Movable Type のデフォルト画面で、すでに「無難」が達成されていた。あれは画期的に思えた
  • 13:53  「大事なのは内容」ってみんな言うけれど、内容を読んでもらえる最低限度の体裁を整えるのが、まずは平均の人間には恐ろしく難しい。「大事なのは内容」と言ってもらうために、まずは体裁の壁を超えて、そこはたいてい上位10% 圏内で、教育なし、道具なしでそこに行くのは遠すぎる
  • 13:55  パワーポイントのスライドは、ほんとうに上手な人は全部自分で作る。「自分のプレゼンテーションなんだから当たり前」とか言う。大きな病院の研修医は、先輩のスライドをもらって、題名と図表を切り貼りして自分のプレゼンテーションを作る。ここが無難の入口になる。これがあるだけでものすごく大きい
  • 13:56  「先輩のスライド」が手に入らなかった研修医は、真っ白なパワーポイントの画面を前に途方に暮れることになる。発表するテーマがあるとして、じゃあスライドは何枚が無難なのか。フォントはどうすればいいのか。教科書には「かくあるべき」と書いてあっても、「無難は7枚」とは書いてない
  • 13:58  空を飛んで移動しているようにしか見えない達人は、本当は恐ろしく速いスピードで歩いているだけで、彼らは単なる速い人間で、鳥人とは違う。素人がそれを見ると飛んでいるようにしか見えないというだけで。だからといって素人が飛ぶ修行をしたところで、飛べるわけがない。歩かないといけない
  • 13:59  無難に到達するための技術や教育って、ものすごく大切なものに思えるのだけれど、そういうのあるようであんまりない。あるいは当たり前にすぎるからなのか。
  • 14:02  「エクセル方眼紙」って、バッドノウハウだけれど大した発明だったんだろうと思う。だれでも簡単に、無難に「お役所っぽい文章」が作れるようになった。あれ案外難しくて、LaTeX で同じ無難に到達できるためには、いろんなコマンドを知ってないと厳しい
  • 14:02  @mobrast 「それが読みやすい」がさらに進んで、「そういうもんだ」という空気になったのですかね。。  [in reply to mobrast]
  • 14:05  「無難に到達するための良質な中間媒体」を作ることができれば、その分野は大いに栄える。自転車という分野の中間媒体として「三輪車」は今ひとつで、三輪車から自転車への跳躍が難しい。「ペダルのない自転車」はすごくいいように思うのだけれど、普及してるんだろうか?
  • 14:06  エクセル方眼紙は、そういう意味ではあまりいい発明ではないのかもしれない。あれも本当は、「先輩の作ったWord の見本」のほうが良かったのかも。パワーポイントのスライドは、あとからばらして作りかたを勉強できるのがいいよなと思う。コピーしたあと、原理も学べる
  • 14:13  @hosokattawa それはありがちですよね。。。  [in reply to hosokattawa]
  • 14:17  維新の会を盛り上げてくれているのは、むしろ朝日新聞とか、橋本市長を叩く側の人たちなのではないかと思う。トップの意を汲まない味方が好き勝手やらかしたあげくに支持が激減、これは厳しいだろうと思ったら朝日の厳しい叩きがあって、むしろこれは息を吹き返すきっかけになった
  • 14:18  無能な味方よりも信頼できる敵という原則は、特に扇動みたいな強力だけれど脆い手法で会をまとめるときには大切なんだろうと思う。いい気になった味方が会の理念に矛盾した振る舞いをすれば、扇動者の勝ち取った支持は簡単に崩れてしまう
  • 14:19  あるいは扇動者が「敵」と名指しした相手が崩れれば、本来ならば扇動者の役割はそこで終わる。扇動の大義も消える。ここで「敵」がすごい勢いで会を攻めてくれると、扇動の大義も息を吹き返す。無能な味方が開けた穴も塞がる
  • 14:20  維新の会を支えていく上で最も強力に貢献している人たちは、北大の山口教授であって、朝日新聞で記事を書いた人なのだろうと思う。中の人がどう思っているのかどうかはともかく、橋本市長の味方を名乗る人たちは、今のところあの人の背中を刺しているようにしか見えない
  • 14:22  たとえそれが最善であっても、なにもしないでじっとしていられる人は少ない。扇動というガバナンスにおいて、トップ以外の人達にできる最大の貢献は「そこにじっと座っていること」であって、良かれと思って為される大半の行動は、扇動の大義を崩してしまう
  • 14:24  @shift_remove_jp こう、朝日新聞という「有名な敵」があえて今叩きにきて、しかも明示的に負けてみせたという事自体が、維新の会の勢いを、再び後押しする原動力になるんじゃないのかなと。。。  [in reply to shift_remove_jp]
  • 14:24  @shift_remove_jp あれもこう、朝日新聞が黙ってるか、もっと無難な連載をしていれば、維新の会にはずっと大きなダメージがいってましたもんね。。  [in reply to shift_remove_jp]
  • 14:25  @mobrast blog をあとからまとめるときに、けっこう苦労するんですよね。  [in reply to mobrast]
  • 14:27  @hirotaryo あれは「自転車への近道」に見えるのです。。  [in reply to hirotaryo]
  • 15:32  「組合」と「役人」の面子を潰さないことは、危機対応において、問題が企業であっても災厄であっても等しく大事なことになる。「組合」とは、その対応によって目先の不利益を被る人たち。「役人」とは、本来そうした問題に対処するために前もって準備されていた組織の人たち
  • 15:34  状況が「危機」である以上、危機を放置すれば最終的にすべての人が不利益を被るし、目先の不利益をかこう人もまた、問題の解決による利益を手にする側にいるとも言える。でも不利益なしに問題の解決を手にできる人の横で、不利益を被る人が並ぶ。「組合」への配慮を忘れると問題解決が遠のく
  • 15:36  それが人質犯人の立てこもりなら、FBIが登場すれば地元警察の面子が潰れる。サンダーバードみたいな超人部隊がどこかに登場すれば、軍隊とか警察の面子は潰れる。危機に対応できなかったからこそ危機体制が要請されたのだとしても、こうした人達に配慮しないと、やはり問題解決は遠のく
  • 15:37  危機対応の担当者が有能であることは、「組合」や「役人」への配慮を怠ってもいい理由にはならない。配慮の怠慢は、その人の有能さを「無能」の側に引きずり下ろすための原動力として自身に跳ね返ってくる。
  • 15:38  危機対応を行うリーダーの役割は「危機だ」と声を上げることがほとんど全てで、判断することも、決断することも、雄々しく立ち向かうことも、それが危機対応である限り、リーダーの仕事ではない
  • 15:40  リーダーの大切な仕事は、チームの各人がやってしまう「ちょっとした不正」をゼロにする努力と、「組合」や「役人」への配慮が全てになる。チームメンバーがゴミを分別して捨てているのかどうか。お釣りをごまかしたりしていないかどうか。一番くだらないことから、チームの大義は破綻していく
  • 15:42  リーダーにとって「本質的に見える」問題は、たいてい他の人から見れば大した問題に見えない。リーダーが「本質」に全力を投じた組織は、たいてい何もできない。もっともくだらない仕事を徹底することで、チームはようやく、くだらないことから自由になれる。これはリーダーにしかできない仕事でもある
  • 15:47  停電の対策において大事なことは、電気会社を監視することでもなく、無停電電源装置を点検することでもなく、委員会を立ちあげたり危機管理計画をたてることでもなく、「懐中電灯の場所を知っておくこと」になる。真っ暗になったとき、懐中電灯がなければ何も始まらない
  • 15:49  懐中電灯とは、比較的簡単に準備が可能で、訓練することなく利用が可能で、効果は限定的であっても、問題の解決にはそれが欠かせない、あるいは少なくともそれがあると問題の解決が大いに近づく何かと定義できる。そういうのはたぶん作れるし、あると便利。
  • 15:49  @ub7637 危機じゃない時に危機対応の、換言すれば扇動のやりかたを行使するのは、やっぱりうまくいかないんだろうなと  [in reply to ub7637]
  • 15:58  「危機対応に「なぜ」は贅沢だ」というのはいい格言だ。。理由なんて後回しでいい。「なに」と「どうすれば」さえ分かるなら。「なぜ」が必要な根本的な対応よりも、「なぜ」のいらない暫定的な対応のほうが、危機においては優先されるような
  • 16:01  危機対応の会議室からは、本来はたぶん、「真田さん」みたいな人を追い出さないといけないのだと思う。あの人は有能で、なおかつ恐ろしく運のいいエンジニアで、あらゆる危機に新発明を投じて成功できる人は、実世界ではずっと少ない。今あるものを使いまわすアイデアが大事で
  • 16:50  @Drikurs KJ法はなつかしい。。。親子二代で同じセミナーをやっているのですね。。  [in reply to Drikurs]
  • 19:23  RT @kanose: フエタロもまめ狸さんも、別にハックルさんのファンという訳ではなく、どちらかといえばウォッチャー。でも、ハックルさんはなんか普通のファンよりも上質なウォッチャーを大事にしている感がある

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