2005-07-18から1日間の記事一覧

産科の崩壊の雪崩

##思考実験 1. ゴムか何か、変形可能な材料で出来たサラダボウルのような容器の中に、玉を1つ置く。 2. 何もしなければ、玉はボウルの底で静止している。ボウルの中心はちょうど底に当たる場所なので、少々外乱を加えた程度では、玉はすぐにボウルの中心へ戻…

変化を起こすための閾値が十分に低いこと

あまりにも密接につながったネットワークは、人がいっぱい入った湯船のようなものだ。誰かが「何か」を感じても、それが全体につながって雪崩を起こすことは少ない。マスコミの産婦人科叩き、事務方の冷たい態度、お産という行為自体に100%の成功を求めるプ…

個人個人のつながりが、あまり密でないこと

市中病院での分娩はサービスが悪くて味気ない。助産院や個人病院での分娩がトレンドに。市中病院の産婦人科は、いつしか不採算部門になり、事務方の対応が微妙に冷たくなる。

こうしたできごとは、すべて「ボウル」の縁を下げ、ボウルをボウルから平面へ、さらに半球へと変形させる力となった。「玉」の当事者である産科医は、たぶん縁がだんだん下がっていくのをもっと前から知っていた。それでも仕事はやってくる。病人が来た以上は、…

お産は医療からサービスへ。水中出産、自宅分娩、様々なバリエーションを選択可能なように。合併症が出たら、大きな市中病院の産科へ押し付け。

産科医を雇うのは高コストだ。人件費はバカにならない。1施設あたりの人数を減らし、当直回数を微妙に増やす。