2005-10-24から1日間の記事一覧

分かりやすいマニュアルへの試行錯誤(1)

##あるセカイ系の妄想 >内容さえすばらしければ、1つの文章、1冊の本というものには世界を変える力がある。そんな童貞臭いセカイ系の戯言を、昔は本気で信じてた。研修医だった当時、聖路加だの虎の門だの、大手のブランド病院は「研修医が書いた」と称する レ…

同じ文章には同じ絵を付けて、ボーっとしていても絵だけでも内容を追っかけられるようにする。

この頃参考にしたのは、熱帯医学関係のパンフレットや、 未開地にエンジンを売る会社(たしかヤマハ)などで用いている、 現地の人向けの操作マニュアルだ。言葉が分からなくても、絵を見ているだけで大体分かる。 何をすればいいのか、絵を見て大雑把に把握し…

「理学所見をとる」「聴診する」などというあいまいな言葉を使わず、「右胸を聴診して呼吸音の有無を聞く」といったように、 なるべく具体的な動作を記載する。

図版を多くして、文章を短くして、なるべく簡単に読めるようにする。

カルトは権威好きだ。誰も知らない権威の発言は次々と引用され、カルトの思想に厚みを加える。

最初に文章を書いてた頃は、とにかく読んでもらうことが先決だった。 あんまり受けなかったけれど、全部テキストベタ打ちだったから、アクセス数稼ぎにはなった。 今見ると読みずらい。索引もないから、現場で何かを調べるのは無理だろう。##従来の文章を越…

カルトのパンフには「みんな」がいっぱいいる。「みんな」私達の言うことを信じるでしょう。

「みんな」で力を合わせて…。漠然とした仲間意識は、目の前の人間の言うことを断りにくくする。

カルトには例外や失敗はない。失敗例は、教えを忠実に守れなかった人だから、思想そのものは悪くない。

カルトは言い切る。断言されたものに対しては、人は肯定か、全否定かの2者択一を迫られる。カルトの論法は、

「負けないけど勝てない」ではなく、「負けるけど勝つ」戦略をとる。否定する人は、「悪魔」認定される。

カルトは危機感を煽る。現状の世界の悪い部分をクローズアップして、「このままでは世界が滅ぶ」と宣言する。

世界滅亡を回避するには、カルトの思想を信じるしかない。