ヘルメットマスクによるNIPPV

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非侵襲的陽圧換気はさまざまな呼吸器疾患、特に免疫不全状態にある患者の急性呼吸器疾患の予後の改善に役立ってきた(挿管すると合併症の頻度が上昇するからか?)

しかし、従来急性期に用いられてきたフルフェイスマスクによるNIPPVでは患者の認容性が不十分なため、今回新たにヘルメット型の非侵襲的陽圧換気デバイス(写真)が試用されている。

Noninvasive Ventilation by Helmet or Face Mask in Immunocompromised Patients

この報告では19人の免疫不全患者の急性呼吸不全に対してヘルメット型のマスクを用いて陽圧換気が行われ、その認容性と効果が過去にフルフェイスマスクを用いて治療された同様な疾患の患者と比較された。

結果、挿管回避率はヘルメットマスクで37%、フルフェイスマスクで47%と大差がなかったが、一方で酸素化の改善と開始後24時間までのNIPPVに対する認容性はヘルメットマスクのほうが優れていたという。