Wed, Jun 02

  • 00:31  謝罪というのは事実と感情とを峻別する道具であると同時に、交渉をそこから切り返すための起点にもなる。感情に対して謝罪してから事実の査定に入るのもそうだし、事実に対して謝罪を行って、こちらの感情を表明して、感情に基づいて、次の行動を宣言してもいい
  • 00:32  謝罪と敗北とを結びつけて考えている人というのは、感情に対する謝罪と、事実に対する謝罪とを分けていないのだと思う。あるいは逆に、両者をあえて強く結びつけることで、「お前謝っただろ。じゃあ行動しろよ」って型に嵌めるやりかたもある
  • 00:33  事実と感情、いっしょくたにして謝罪で終わらせると、本当にそこで終わってしまう。もちろん両者が一体になる、交渉の席に座った両者が、事実と感情とを、お互い同じものさしで共有できればそれでいいんだろうけれど。この状態が「納得」になる
  • 00:35  謝罪というものを、切り返しの場所であると考えていいのなら、理解、納得、説得、謝罪というものが、ループする。ループを繰り返しがなら、ひとかたまりの事実から、事実要素、感情要素を切り刻みつつ、どこかで共有できる形にしたら、終着点が「納得」になって、終了宣言としての謝罪につながる
  • 00:37  ある事実と、それに関して発生した感情とか、感覚と、両方を交渉のテーブルに上げて、ときには両者をくっつけながら、ときには切り離しながら、目指すべきゴールに向かって、交渉ごとを進めるやりかたというのは、テキ屋の人とかよくやるのに、あんまり体系化されてない気がする
  • 00:38  議論術やディベートのやりかたは、感情要素はあんまりでないような気がする。「それは失礼じゃないか!」とか怒る緒t、なんか負けフラグっぽいし。テキ屋の人なんかはむしろ、そういうやりかたで怒って見せて、事実が違っていることを指摘しても、「それがどうした。怒っている俺の感情は本物だ」って
  • 00:39  このときの「それがどうした」も、言ってみればその人なりの謝罪であって、ここで事実が切り離されて、それが偽であった、というこちら側の攻撃が、その人の文脈上、無効にされてしまっている。で、今度は感情方面、「お前俺を疑ったよな。だから俺は怒っているんだよ。これをどうしてくれる?」なんて
  • 00:40  こういうのって、外来だとよくあるし、あるいは意図しないで、感情要素と事実要素とをごっちゃにして突っ込んでくる人は、よくいる。で、攻めるほうと受けるほう、せめてどちらかがこういうのを体系化して知っておかないと、たぶん抜け出せなくなる
  • 00:41  こういうのが何学に相当するのか、未だによく分からない。ディベートじゃない気がする。心理学とも違う。「パワープレイ」とかあったけれど、ああいう影響力要素とか、レトリック要素とは、ずいぶん違う。
  • 00:42  ヤクザに学ぶ心理術みたいなのは、あれは焦点が違ってる気がする。ヤクザの人たちの、あの本は議論のおもしろ要素に注目していて、こう、手のひらに嫌な汗が噴き出すような、そういいう要素はあまり書いてくれてない
  • 00:44  政治家の人たちは、本来こういうやりかたのプロフェッショナルでないといけない気がするんだけれど、腹芸みたいなのは見なくなって久しい。原口大臣とか心理学の達人だと紹介されてたけれど、テキ屋っぽい議論はあまり見ない
  • 00:46  いわゆる「政治学」の本を見ても、あれは政治制度を論じる学問であって、腹芸要素はあんまり言及がない気がする。契約は守らなくてはならないのが学問の建前で、破るのが前提の約束を、どうやったら支持率下げないで破れるのかとか、あんまり書いてなかった
  • 00:48  政治関係だと、佐藤優さんの本に出てくる「外交とは」みたいなのが、考えかたとしては近いような気がした。あれは個人じゃなくて国同士のお話だから、スケールが全然違うにせよ
  • 00:50  医療従事者で、こういうの得意な人はすごく得意そうなんだけれど、じゃあそういう人たちが何かを読んで学んだのかといえば、あんまりそうでもないっぽい。少なくとも大学の授業では、そういうの習わない
  • 00:51  「建前」というものは、これは「正義」なんかもそうだけれど、事実と感情とを接着する働きを持っていて、これで両者をくっつけて、感情膨らませて一気に謝罪を引きずり出すと、相手に「事実」を強引に飲ませることができる。
  • 00:52  一度「事実」を突っ込まれた相手というのは、これは鍵の開いたATMみたいなもので、そこからいくらでも、好きな行動を引き出せてしまう
  • 00:53  建前に対する「本音」、あるいは「ぶっちゃける」という、「水を入れる」という、交渉のステージを一度切り替えるやりかたというのは、これは感情と事実とを接着している糊に相当する物質を、溶かす働きがある。一度水を入れて、仕切り直して、すかさず感情に対して「のみ」、謝罪する
  • 00:54  @twit_shirokuma やっぱりこういうのは広義の「政治」であって、何かの本で学べるもんじゃないのですかね。。  [in reply to twit_shirokuma]
  • 00:55  山本七平の言う「軍人的断言法」というのはこれに近いのだろうけれど、それが文章になる前に、亡くなってしまった。「あれは書くには長すぎる」とか、何かで書いておられた
  • 00:55  @twit_shirokuma 上手い人は、何というかぬるぬるヘラヘラとくねくねしながら、気がついたら話がまとまるんですよね。。  [in reply to twit_shirokuma]
  • 00:56  @fromdusktildawn あああ。。まさにそのとおりなのかも。。  [in reply to fromdusktildawn]
  • 01:02  @fromdusktildawn 何かこう、経験が「学」として体系化を受ける過程で、大事な何かが落ちるのですかね。。  [in reply to fromdusktildawn]
  • 01:06  あるいは「体系」みたいな伽藍にした時点で何か抜けるのかもしれない。空中戦のお話なんて、監視(Observe)- 情勢判断(Orient)- 意思決定(Decide)- 行動(Act)のサイクルが真ん中にある全てであって、あとは全部ケーススタディーみたいなものなんだろうし
  • 01:06  人体はそれでも皮膚があって、「そこまで」という制限があるから、それは十分に有限と言えるのかも。。ひたすら内側に内側にと深くなる方向はあるにせよ
  • 01:10  @fromdusktildawn そういうものなのですね。。。逆に言うと自分たちはこれしか知らないから、たとえばソフトウェア工学なんかは、よっぽど確定的なものに思えてましたし。プロジェクトがドツボにはまる理由が、分かるようでいて、実はあまり理解できていなかったり  [in reply to fromdusktildawn]
  • 13:22  iPad を買った先生がいた。実物を初めて見たけれど、これはたしかにすごい。これだけストレスなくPDFが読めるなら、それだけのために買ってもいいかなと思った。
  • 13:25  これは出も、本を読んでいて風呂ポチャしたときのダメージが半端ないから、みんなどうしてるんだろう。。
  • 14:00  . @masaya178 @kotoriko 風呂場というのはそこそこに明るくて、それなりに静かだから、本読むのにけっこういい環境なんですよね。。
  • 14:05  何冊も本を裁断してみて、丸背のハードカバーというのは、本当によくできてるんだなと改めて感心する
  • 15:17  http://bit.ly/bC62Gj 理解は大切
  • 15:18  こういう交渉ごとの話って、心理学としては中途半端だし、精神科の医学みたいなのとはまた全然違うし、まとめたところで、あらゆる方面から中途半端だと言われそう。どういう人がやるのが正解なんだろう?
  • 15:35  緩募: ジョン・ボイド の書いた本、あるいはOODA ループ理論の解説書で、日本語のものがあったらぜひとも教えて下さい。。概念は知っていても、そもそもあれだけシンプルな理屈を、どうやって本として肉付けしているのか、見てみたいのですが、密林だと何見ていいのか分からないのです。。
  • 15:37  @safsa blog は商品としての本じゃないんだから、読んだ人がものすごく嫌な気分になるような文章を、普段から目指しているのです。。  [in reply to safsa]
  • 15:54  @golden_lucky OODAサイクルの解説みたいなのはネットにいくつかあって、理屈それ自体もごくシンプルなものなのです。。で、この考えかたを元に、理解、説得、納得、謝罪、というループで交渉ごとを理論化すると面白いな、と思っているのですが  [in reply to golden_lucky]
  • 15:55  @golden_lucky じゃあ元々の理論を唱えた人は、書けば1行で済んでしまうような理論をどうやって肉付けして、まとめたんだろうなと。エピソードで埋めたのか、発見までの歴史的な経緯みたいなのを書いたのか、そういうのが知りたいと思ったのです  [in reply to golden_lucky]
  • 16:03  @golden_lucky 「謝罪」というやりかたは、またそのうち書こうと思うのですが、終わりの宣言でもあると同時に、そこから切り返す土台としても使えるような気がするのです。。  [in reply to golden_lucky]
  • 16:05  @golden_lucky 偽の診断書で薬もらいに来る人なんかだと、診断書の真偽に話を進めると、「あぁいきなり疑うんだ?先生俺が痛いって訴えてるのに、患者が苦しんでるのどうでもいいんだ」とか怒り出したりするのはある意味謝罪であって、事実に終了しつつ、感情通貨を上積みするという  [in reply to golden_lucky]
  • 16:07  @golden_lucky たとえば「ここに擦り傷があるじゃないか」という事実を突っ込んで、無期限入院を勝ち取ろう、なんて交渉を持ちかけるご家族がいて、こういうときには事実に謝罪しつつ、医療者側が恐怖した、という感情を表明して、関係の破綻を宣言することで、退院に持っていくのです  [in reply to golden_lucky]
  • 16:10  謝罪という行為もたぶん、そこで「事実」と「感情」とが切り離されて、重み付けが変わることで状況が変化して、変化した状況をお互い「理解」する方向に、交渉がループするのではないかなと
  • 16:12  @golden_lucky 俺定義の納得は、平田オリザが何かで書いていた「相手の文脈で自分の文脈を語れること」だったりするので、納得という場所が、個人的にはゴールなんじゃないかと思うのです。。  [in reply to golden_lucky]
  • 16:14  @dabukase ありがとうございます!読んでみます。  [in reply to dabukase]
  • 16:26  @junmyk 直します。。。ありがとうございました  [in reply to junmyk]
  • 16:37  @golden_lucky 納得が得られずスルーされたところで、謝罪という行為を通じて、たとえば「事実」局面であった状況を「感情」局面にスイッチするとか、その逆を試みるとか、できるんじゃないかと。  [in reply to golden_lucky]
  • 16:39  @golden_lucky 大きな感情を呑む影で、呑んじゃいけない事実を呑ませる、感情と情報とを強力に接着するのがゆすりのやりかたですし、謝罪というのはそれらを切り離す道具でもあり、謝罪の失敗は、交渉の失敗に直結するんじゃないかと思うのです  [in reply to golden_lucky]
  • 16:42  「謝ろうよ。まごころだよ」みたいなのを駆動すると、やっぱりろくでもないんだと思う。事実と感情とがくっついたまま謝罪すると、「こうしろよ。お前謝っただろ」っていう声に抗えない。「謝罪は道具だよ」という言いかたは、真心否定するんだけれど、迅速な謝罪という、同じ結果が低コストで得られる
  • 16:43  謝罪する側が支払わないといけない自意識のコストというのは、感情労働なんて言葉があるぐらいなんだから、管理者の人がちゃんと考えないといけない。ここを「頑張れ」とか「真心は伝わる」とか言っても、頑張って、伝わらない現場の人は、嫌になる
  • 17:00  http://bit.ly/czmHPK マイクロマウスってこんなに進化してたんだ。。
  • 17:03  @golden_lucky キン肉マンに出てくるペンタゴンという超人がいて、顔の星形をくるっと回すと、攻守が一瞬で入れ替かえられて。追い込まれるほどに、「くるっ」のダメージが大きいという。。謝罪というのは、個人的にはこんな手段のイメージなのです  [in reply to golden_lucky]
  • 20:32  ローマのチャリオットと、ペアプログラミングの考えかたはどこか似ている。個人が2人でなく、ペアになることで、戦車の兵士は仲間を守るためにためらいなく弓矢を使うことができ、仲間の目線に押される形で、プログラマーの人たちは高品質なコードを紡ぎ出す
  • 20:33  個人が集まって集団になると、一方では衆愚になり、もう一方では生産性が増す。このへん何をどう使い分ければ結果が変わるのか、よく分からない。衆愚に生産性が悪魔合体すると、暴徒になっちゃうし
  • 20:45  @dankogai ソフトウェアなんかだと、やっぱり2人なんですかね。。大学病院クラスでも、研修医から部長まで、せいぜい3段階でしたし  [in reply to dankogai]
  • 20:52  相手の出方が読めない、どう対応していいのか、自分にプランが全くないときには、「相手は恐らくいい人だ」と、盲目的に信じてしまう。そうでないと他にできることなんて無いから。

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