2005-08-26から1日間の記事一覧

共有地の悲劇

>ある村の中心に、広い共有地があった。村人はこの知の主に羊や牛を放牧するために利用し、その家畜の毛を刈り、乳を絞って生計を立てていた。 >共有地には管理人はいないので、誰もが自由に利用でき、放牧する羊や牛を増やしたことによって得られる利益はす…

委員会を作って、その月に「間違った」抗生物質の使いかたをした医師を告発する。

まるで革命前のソビエト連邦のような方法だ。権力で抑えれば、上から抑えている人たちは気分がいいかもしれない。現場で働いている連中には不満が鬱積する。いつか革命が起きるだろう。幸い、病院という組織のスケールは、共有地の問題が発生する程度には大…

チエナムなどの広域抗生物質の価格を、今の10倍ぐらいにする。

抗生物質の使用を許可制にする。

「誰もが仲間」という状況を作り出して、共有地の問題が生じない程度にコミュニケーションを密にする

抗生物質の共有地問題を、「警察権力」で解決するのは簡単だ。

警察的な権力を導入して、裏切った人を罰する

高コスト

この2つの条件がそろえば、「費用対効果」の論文が書ける。バカな現場の医者が、 高価な薬や機械を使いまくると、**世界経済という共有地**が破滅する。正義を愛好する 疫学者としては、なんとしてでも現場の暴走を止めなくてはならない。疫学者とか、EBMが…

もしかしたら必要ないかもしれない可能性

細菌学者は、病院全体、世界全体の利益を最大化させることを考える。患者の死亡割合が「誤差範囲」なら、抗生物質を使わずに、耐性菌を減らすことを考える。

「**あんたら感染症屋は、人間よりバイ菌のほうが可愛いんだろ!**」。内科と細菌学者とは、こうして喧嘩になる。##恋人に行う医療 植え込み型除細動器(ICD)という機械がある。心筋梗塞後、あるいは重症心不全の患者さんで、これを植え込んでおくと致命的な…

内科医は、目の前のお客さんの利益を最大化させることを考える。耐性菌出現のリスクは「誤差範囲」だから、それを無視する。