2006-01-20から1日間の記事一覧

外来でトラブる2種類の患者

言葉の与える印象は大事だ。子供の頃から言葉だけは厳しくしつけられたから、人前で猫をかぶるのだけは上手だ。生まれた頃から、デフォルトは「ですます」調。一人称は「私」。学生の頃はそれでは弱いから、 一人称は「俺」。言葉ももっと乱暴なものに改めた。卒業…

「良く」なるためなら不連続なイノベーションを許容できる人と、今までの生活習慣を変えるのを拒む人。

前者の人は、ただ「正常になった」だけでは納得しない。過程を重視するし、数字を残すことにこだわる。 後者の人は、たとえばHbA1Cなどどうでもよく、今までどおりお酒が飲めるかどうかにしか興味がない。2種類の人に、2種類の方法。けっこう上手くいきそうな…

これからの未来に不安を募らせる人と、今まで死ななかった過去をよりどころにする人。

降圧薬を開始するときは「まずは、一般的な量の半分ぐらいから始めてみましょう」と、多数派に比べて少ないことを強調する

こちらの人については、この方法だけだとまだ足りない印象を持っている。何を言っても守ってくれない人は守ってくれない。それでも、通院を続けてくれるだけ、まだかろうじて絆は残ってる。##マーケティングの上流と下流 ちょっと前、サントリーの「ボス」とい…

ステロイドの内服を始める人に「その量は、喘息で入院する人が服用する量の半分ぐらいです」と、もっとたくさん服用している人がいっぱいいることをアピールする

HbA1Cが6まで下がったら、今飲んでもらっている薬をもっと「体にやさしい」タイプに変える予定です

データが良くなったこと。病気が「治った」方向へ向かっているのは偶然ではなく、 いろいろなことが想定内で進んでいるのだということを明示的に会話を進めると、けっこううまくいく。##コーラを飲む糖尿病患者 ジュースを控えてくださいといわれて、ソーダや…

春先になったら検査をして、落ち着いているようなら薬を減らそうと思います

高齢者でも名前に「さん」づけ。赤ちゃん言葉は禁忌。

言葉の気遣い。ていねいな態度と、**ついでに**正しい医学の知識。ここまでやってやっと必要条件。 十分条件にはまだまだ足りない。怪しげなサプリメントに大金をつぎ込む人。 「ジュースは控えてください」と注意すると、コーラをがぶ飲みして血糖値を上げて…

口をなるべく大きく開けると、表情が豊かに見えて親しみが増す。

目線は必ず患者と同じ高さ。腕は組まずに大きく開く。

分かりやすくゆっくりしゃべる。